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PCに求めるのは「的確な助言」──Intelの基礎研究に近未来のUIを見たIntel Developer Forum 2010(2/3 ページ)

話題の派手さはAppleほどではないものの、Intelの基礎研究の成果はユーザーの身近な技術として普及するだろう。今回はそんなことを予感させる未来のお話だ。

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大きなお世話ですが、過去の履歴から適切な助言をさせていただきます

 こうしたデバイスやサービスが登場したのも、1つにはPCや携帯電話の普及でユーザーが個人専用のデバイスを持つことになったのと、スマートフォンやタブレットデバイスなどの普及で多機能なモバイルデバイスが増えてきたことに起因する。歩いていてもすぐに利用できるデバイスで、実装した各種センサーやサービスを組み合わせた情報認識型コンピューティングが最近になって注目されている理由もこうしたモバイル環境の変化が影響している。

 センサーの利用は、ITとは関係ないような“デバイス”も含めて拡大しつつある。例えば、センサーを内蔵した靴で歩行状況を記録すると、“つまづき”などのトラブルを事前に把握できる。また、テレビのリモコンに加速度センサーを実装することで、それを使うユーザーの“挙動パターン”を把握し、現在リモコンを持っているのが誰かを認識できる。これをテレビの閲覧履歴と組み合わせれば、リモコンを使っているユーザーに応じて番組のお勧め候補が変化するといった応用も可能だ。

 コンピュータに行動を把握されているような気もするが、ハードウェアのセンサーとソフトウェア、サービスを組み合わせた実例として興味深い。デバイス自身が記録する履歴だけでなく、ソーシャルネットワーク(SNS)に蓄積されたユーザー履歴を活用する事例も増えている。最近ではFacebookのプロフィールを使ってAmazon.comの“おすすめ”を表示させる「Facebook Connect」のような仕組みもその実例といえる。

デバイスのユーザーインタフェースはキーボードやボタン、タッチ操作だけではない。加速度センサーや近接センサー、GPSなど、各種センサーを組み合わせて実現する機能も増えている(写真=左)。靴に取り付けたセンサーで、人の歩行状況を記録するアイデア。高齢者の歩行データを記録することで“つまづき”などの現象を予測する応用が期待される(写真=右)

一見するとただのリモコンとテレビだが、これも最先端のセンサー技術を導入したデバイスだ。加速度センサーが備わっており、リモコンを持ったユーザーの動きなどから「いま使っているのは誰か」を認識できる

リモコンを持つユーザーを自動で認識してテレビ画面に表示し、その人物の視聴履歴や個人プロフィールからお勧め番組をアドバイスする。「余計なお世話」というコメントも一部にあったが……

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