インテル、“Broadwell”世代の「Xeon D ファミリー」発表:ScCなXeonが初登場
サーバ向けAtomと比べて、ノードあたり性能は最大3倍を超えるという。
14ナノメートルプロセスルール導入でコンパクト低消費電力なXeonが登場
インテルは、3月10日に「Xeonプロセッサー D製品ファミリー」(Xeon Dファミリー)を発表した。今回登場するのは「Xeon D-1520」と「Xeon D-1540」の2モデル。出荷開始は3月10日からで、価格はXeon D-1520が199ドル、Xeon D-1540が581ドルになる。
Xeon Dファミリーは、Xeonシリーズとして初めてSoC(System on Chip)を採用したモデルで、14ナノメートルプロセスルールを導入した。“Broadwell”世代のアーキテクチャを採用することで、低消費電力ながら高い処理能力を有する。パッケージには2系統のギガビット有線LANを収容し、統合するメモリコントローラは最大128Gバイトまで対応する。
また、インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(Intel VT)や、インテル AES New Instruction(Intel AES-NI)、ECCメモリなど、サーバ向けCPUで必要となる機能をサポートした。
Xeon D-1520は4コア8スレッド対応で、最終キャッシュメモリは6Mバイト。動作クロックは2.2GHzから最大2.6GHz。TDPは45ワットになる。Xeon D-1540は、8コ16スレッド対応で、最終キャッシュメモリは12Mバイト。動作クロックは2GHzから最大2.6GHz。TDPは45ワットになる。
インテルが行ったテストでは、サーバ向け低消費電力SoCの従来モデルになる「Atom C2750」(2.4GHz/最大2.6GHz、8コア8スレッド)、と比べて、Xeon Dファミリー(8コア、1.9GHzモデル)は、ノードあたりの性能が最大3.4倍、1ワット当たりの性能が最大1.7倍に向上したことを確認している。
インテルでは、Xeon Dファミリーは、ストレージやネットワーク機器向けに最適化していて、エントリーモデルのSANやNASのストレージ、エッジルーター、無線基地局に加え、産業用IoTなどに使うデバイスで採用が進むとしている。Hewlett-Packard、NEC、CiscoなどではXeon Dファミリーを搭載するマイクロサーバの開発を進めている。
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