創作欲をそそるタブレットPC版水彩ソフト「水彩6」

NTTデータシステムズの「水彩」は、絵の具を混ぜて色を作る感覚や筆ならではの「にじみ・かすれ」といった水彩の特徴にこだわったペイントソフトだ。実際に水彩画を描くときと同様にパレットを使用したり、画材のカスタマイズやレイヤーなど多くの機能を効率良く使用できる。

高齢者にも人気の水彩画をタブレットPCで

 昨年の12月13日に発売されたNTTデータシステムズの「水彩」は、絵の具を混ぜて色を作る感覚や筆ならではの「かすれ」といった水彩の特徴にこだわったペイントソフトだ。実際に水彩画を描くときと同様にパレットを使用したり、画材のカスタマイズやレイヤーなど多くの機能を効率良く使用できる。

 今回「6」にバージョンアップされた本ソフトは、水彩画へのこだわりを追求しながら進化してきた。また、タブレットへの対応も早く、ライト版をワコム製タブレットのバンドルソフトに提供している。2月20日にはMac OS対応版もリリースされるとのことだ。

 水彩画は高齢者を中心に趣味として深く浸透しており、タブレットを使用する「水彩」の愛用者も少なくない。このようなユーザーからは「タブレットの操作感はいいのだが、やはり違和感がある」という意見もあり、画面に直接ペンを使えるタブレットPCは、自然な操作感を提供できるデバイスとして早々に対応したという。

 本バージョンではタブレットPCに対応したほか、キャンバスにテクスチャを設定したり、平筆などの角度に対応したり、PINGフォーマットへの対応、保存履歴の管理など多くの機能が追加されている。動作環境もメモリ容量などに変更があるが、タブレットPCなら問題なく動作する。価格は9,800円だ。

色はパレット上で「混ぜて」作る

「水彩」のウィンドウは、多くのツールバーと設定パレットで構成されており、起動時には新規のキャンバスが表示される。キャンバスのサイズや解像度は「オプション」メニューの「キャンバスのサイズ」で変更できる。サイズは「A3」から「B5」、はがきの5種類の用紙がデフォルトで用意されるほか、ピクセル数を指定することもできる。ピクセル数は100から2,000まで設定可能だ。また、解像度は44dpiの低解像度から144dpiの高解像度まで4段階が用意される。用紙の向きもここで指定する。

「水彩」のウィンドウは使いやすくまとめられている。豊富な画材が用意され、レイヤーにも対応する(クリックすると拡大します)


用紙は既定のサイズが用意されるほか、100から2,000ピクセルの間で作成することもできる。解像度も4種類用意

 また、キャンバスにはテクスチャを設定することができる。「画像」メニューから「テクスチャ」を選択すると、「きぬもみ」や「布」、「和紙」など18種類からテクスチャを設定できる。用紙の材質を設定することで味のある作品になる。

テクスチャは18種類用意され、用紙の材質を再現できる


サンプルに収録されている水彩画に「きぬもみ」を適用した。絵の「味」が大幅に変わる。上がオリジナル、下が「きぬもみ」だ

[吉澤亨史, ITmedia ]

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