|
Tablet PC Top > ペンの物語 ![]() ファースト・プレゼント〜ペンの物語 <5>「秘密のプロジェクトを進めていると、そういうことが絶対にない、ということはありませんから。でも、安全な日本でもそういうことが起こるんですね。それにしても、あなたの見たレイ・ガンのようなものは見間違いでしょう。銃を撃つときにも閃光は出ますからね」それから何事もなく一週間が過ぎた。 ![]() ファースト・プレゼント〜ペンの物語 <4>僕はようやく、なぜ僕が開発課長なのかを聞くことができた。今回、開発するソフトウェアは、将来、PCの主流になるだろうと言われているペン・コンピューティングシステムである“タブレットPC”向けのソフトウェア。単に手書き入力だけではなく、いろいろな手書き文字が認識できるようにさまざまな言語の手書き情報をインプットし、手書きの書き味をソフトウェア上に再現するという。 ![]() ファースト・プレゼント〜ペンの物語 <3>「ええっ? 上司? 何のこと、上司って!」思いもかけない言葉に思わず発してしまった自分の大声に我に返り、うわずった声を抑えるようにして「と、とにかく立ち話じゃなんだから」と彼女を促してマンションを出て、近所のドーナツショップに向かった。その道すがら、上司になる方、とはどういう意味なのか説明してくれた。 ![]() ファースト・プレゼント〜ペンの物語 <2>イルミネーションの輝く方から僕に歩み寄ってきた彼女は、タブレットというそのパソコンのような物体と古い万年筆のような渋いペンを手渡してよこした。タブレットは驚くほど、軽くて薄くまるで紙のようだった。 ![]() ファースト・プレゼント〜ペンの物語 <1>渡された板、それは間違いなくなにかの機械だった。そして片面が明るく光り、そこには僕がいまもっとも必要としている情報が写し出されていた。その画面の向こうで彼女が微笑むと、どこからともなく雪が舞ってきた…… FeaturesPICK UP
|