小型のマイクロ風車を新開発、電力は「走る電池」で必要な場所へ自然エネルギー(1/2 ページ)

シナネンとがSinagyRevoは「エネマネ・自家消費 EXPO」で、開発中の小型風力発電システムを披露。自家消費を想定したモデルで、2021年度中の販売開始を目指すという。

» 2021年03月15日 06時00分 公開
[スマートジャパン]

 シナネンとその子会社であるSinagyRevoは「エネマネ・自家消費 EXPO」(「スマートエネルギーWeek 2021」内、2021年3月3〜5日、東京ビッグサイト)に出展し、開発中の小型風力発電システムを披露した。自家消費を想定したモデルで、2021年度中の販売開始を目指すという。

開発中のマイクロ風車

 開発中の風力発電システムは、縦軸型マイクロ風車。独自開発の軽量なブレードが特徴で、平均風速2m/秒程度から発電を開始することができるという。ブレードは発泡スチロールのような感触と軽さでありながら、非常に高い強度を持ち合わせる特殊素材で形成。万が一落下した際などにも、周辺施設や人などに被害をもたらさないメリットもあるという。

 このブレードを活用した風車は、最大回転時の風切り音が30db(デジベル)程度と、静粛性が高いのも特徴。これらの特性により、住宅街への設置にも対応できるとしている。

開発中のマイクロ風車の仕様。太陽光パネルと組み合わせた独立電源システムとして提案する計画だという

 開発中のマイクロ風車の出力は500W。シナネンとSinagyRevoでは、太陽光パネルと組み合わせ、独立電源システムとして販売する計画を立てているという。主に公共施設や避難所などへの導入を想定している。すでに埼玉県内で実証導入が決まっており、2021年度中には本格的な量産と販売を開始したい考えだ。

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