AGCの太陽光発電が可能な「窓ガラス」、シンガポール工科大に採用太陽光

AGCの太陽光発電ガラスが、シンガポール工科大学のブンゴル新キャンパスに採用。2024年の完成を予定している。

» 2021年09月14日 13時00分 公開
[スマートジャパン]

 AGCは2021年9月9日、同社の太陽光発電が可能なガラス建材がシンガポール工科大学のブンゴル新キャンパスに採用されたと発表した。

 シンガポール工科大学のプンゴル新キャンパスは2024年完成予定で、シンガポール建設局が設けるSLE(Super Low Energy)認証の取得を目指すなど、先進的なエネルギーの利活用を目指している。SLE認証は従来の建物で必要なエネルギーを、省エネと創エネで40%以上を削減した建物に与えられる認証だ。

 また、新キャンパスにはエネルギーの供給元を分散化して地域の再生可能エネルギーの有効活用を可能にする「マルチエネルギー・マイクログリッド」を東南アジアで初めて設置する予定だという。これは電力需要地の近くに分散型電源である太陽光、蓄電池、EVなどを設置することで、大規模発電所の電力供給に頼らずに電力の安定供給を目指す仕組みのこと。

 AGCの太陽光発電が可能なガラス建材は、同キャンパスのフードコート天窓部分に採用。キャンパスのエネルギー源の一つとして活用されるという。

シンガポール工科大学プンゴル新キャンパスの概観(左)と、AGCのガラス建材を採用するフードコートのイメージ(右) 出典:AGC

 このガラス建材は、ガラスの間に太陽光発電セルを封入することで、窓ガラスとしての機能を持ちながら、キャノピーやファサーどで太陽光発電を行うことができる。AGCは日本では「サンジュール」のブランド名で2000年から販売しており、これまで250件の施工実績がある。

サンジュールのモジュール構成例 出典:AGC

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