バッテリー容量は航続距離に直結するが、先述のとおりテスラ ロードスターのそれは394キロ。「Googleマップを使った試算だが、実走距離で青山のショールームから名古屋までが367キロ、仙台までが369キロ、新潟までが338キロ。フル充電ならば途中で充電することなく到達できる距離だ」(ユー氏)
「それに多くのドライバーは1回のドライブで300キロ以上走ることは少ないだろう。充電なしでも1週間乗れるだけの容量があり、実質的にはガソリン車と変わらないのではないか」と同氏は続ける。また、テスラの資料によれば、1回のフル充電にかかる電気代は約800円なので、1キロ当たり2円程度ということになる。
充電は100ボルトの家庭用電源で可能。3種類のコネクターを用意する。車庫などでは急速充電ができる「ハイパワーウオールコネクター」を使いフル充電まで4時間(1時間の充電で約89キロ分)。ほとんどのコンセントで充電できるため旅行など外出先でも使える「ユニバーサルモバイルコネクター」ならば、フル充電まで8時間(1時間の充電で約51キロ分)だ。最後の1つはテスラ ロードスターの付属品「スペアモバイルコネクター」で、1時間で約8キロ分を充電できる。
2012年に登場予定のモデルSの場合、最大航続距離は搭載するバッテリータイプで変わる(260キロ、370キロ、480キロ。バッテリー交換は1分程度だそうだ)。こちらはセダンということもあり、乗車定員は7人(大人5人に加えてラゲッジスペースに子供2人分の補助座席がある)、最高速度は時速190キロ、時速100キロまで5.6秒で加速するという。
もともとシリコンバレーで働いていたエンジニアが立ち上げた自動車メーカーだけあって、「より良いものを、より安く提供する」(ユー氏)という技術者的な考え方が色濃く反映されているようだ。
なお、テスラのチーフデザイナーを務めるフランツ・フォン・ホルツハウゼン(Franz von Holzhausen)氏は、元マツダ北米デザインセンターのデザインディレクター。「流(Nagare)」コンセプトやRX-8、トリビュートなどのデザインをしていた。
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