シンガポール航空が2011年度の利用者満足度ナンバー1に

[Business Media 誠]

　リクルートのエイビーロード・リサーチ・センターは2012年7月3日、「エアライン満足度調査2012」を発表した。総合1位に返り咲いたシンガポール航空は、5つの部門別満足度でも4部門を制した。

　総合満足度では、前回1位だったエミレーツ航空が2位に下がり、2010年調査で1位だったシンガポール航空が首位を奪回した。シンガポール航空は「満足である」という回答が唯一50.0％に達した航空会社で、「どちらかといえば満足である」（36.0％）と合わせて86.0％が満足している（本調査は、各航空会社の利用者が1社100人になるように無作為抽出している）。また、格安航空会社（LCC）のエアプサンが5位、エアアジアXが16位にランクインした。

航空会社の総合満足度（上位20社）

順位	航空会社	満足度ポイント（20社平均3.99）	2011年調査	2010年調査
1位	シンガポール航空	4.33	2位	1位
2位	エミレーツ航空	4.19	1位	2位
3位	ANA	4.16	3位	4位
4位	ルフトハンザ・ドイツ航空	4.12	12位	10位
5位	エアプサン	4.10	調査対象外	調査対象外
6位	日本航空	4.05	17位	11位
7位	ニュージーランド航空	4.02	調査対象外	4位
8位	タイ国際航空	4.00	15位	21位
9位	ヴァージンアトランティック航空	3.98	4位	6位
10位	アシアナ航空	3.96	8位	18位
11位	トルコ航空	3.95	12位	23位
12位	ハワイアン航空	3.92	調査対象外	調査対象外
12位	フィンランド航空	3.92	10位	8位
14位	カタール航空	3.91	7位	9位
15位	カンタス航空	3.89	19位	12位
16位	エアアジアX	3.87	調査対象外	調査対象外
17位	エバー航空	3.86	18位	18位
17位	スカンジナビア航空	3.86	22位	27位
19位	KLMオランダ航空	3.85	11位	15位
20位	キャセイパシフィック航空	3.83	14位	17位

部門別満足度でシンガポール航空が4冠達成

　航空機の機材、設備に対する満足度では、1位シンガポール航空、2位エミレーツ航空の順は総合順位と変わらず。3位には総合14位のカタール航空が入った。この項目では、回答者の3割以上が「機体の新しさ・きれいさ」「座席の幅・快適さ」を満足理由に挙げている。

　客室乗務員の接客サービスに対する満足度では、2位にANA、3位に日本航空（JAL）がランクイン。4位にはLCCのエアプサンが入った一方で、前回2位だったエミレーツ航空は8位に順位を下げている。満足のポイントは、圧倒的に「対応の丁寧さ」が多かった。なお、空港内の航空会社職員の接客サービスに対する満足度でも、3位にエアプサンがランクイン。4位には前回14位からタイ国際航空がジャンプアップした。

　機内飲食サービスに対する満足度では、2位には前回9位だったトルコ航空、3位にカタール航空、4位にエミレーツ航空が続く。満足度のポイントは、食事の量よりも味が重視された。機内エンターテイメントに対する満足度では、エミレーツ航空が1位、シンガポール航空は2位だった。映画やテレビのプログラム内容や、チャンネル数の多さが高い評価につながっており、エミレーツ航空の利用者のなかには「見たい映画が多すぎて、時間がたりない。寝る暇がなかった」という声もあった。

　インターネットによる調査で、2011年に海外渡航経験を持つ18歳以上の日本人6350人を対象に実施した。調査期間は2012年4月20日〜24日で、調査集計数は4000人。