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都道府県サイトのリスク調査、総合1位は東京都、ワースト1は埼玉県

» 2004年09月17日 20時21分 公開
[ITmedia]

 サイトリスク協議会は、47都道府県のWebサイトを調査・分析した結果を元にサイトを評価、そのランキングを発表した。調査期間は、定量分析は2004年4月15日〜4月30日、定性分析は4月15日〜9月5日。

 この調査は、日本のサイトリスクに対する認識の向上や、個人情報保護法の完全施行に向けての現状分析などを目的に行われたもの。リンク切れなど情報が正確に表示されるかをチェックする「クオリティ」、トップページに個人情報取り扱いについての記述の有無をチェックする「プライバシー」、W3C(World Wide Web Consortium、用語辞典参照)勧告内のアクセシビリティやユーザービリティに関する項目をチェックする「アクセシビリティ」の3つの観点から、各サイトを調査・分析。調査は、WebXMツールでスキャンした数値結果を項目ごとに指数化している。

 これによると、総合ランキングは1位が東京都、2位が富山県、3位が佐賀県で、ワースト1位は埼玉県、2位が山梨県、3位が宮崎県という結果になった。

 クオリティ面では、47都道府県サイト内2000ページ中、リンク切れの箇所は平均506件(最大2351件/最小45件)、リンク切れを含むページは平均344ページ(最大1969ページ/最小32ページ)など、数多く発見され、品質が高いとはいえない。多くのサイトで1M以上の重いページがあり、KEYWORD記述やTITLE記述がないページも多く、SEO対策も不十分な自治体が多かった。

 プライバシー面では、半数以上のサイトにプライバシーステートメントの記述そのものがなく、記述している都道府県にしても個人情報保護法の各条項に適合しているとはいえず、ユーザーの声を受け付けるフォームを設置しているのは43都道府県に上るが、その内SSL対応は10都県のみだった。

 全体的な考察として、個人情報保護法への対策は不十分なレベルで、クオリティ、プライバシー、アクセシビリティに関するルール作りが行われていないか、あっても運営されていないと分析。Webに対する理解度・認識とも民間企業に比べて甘いようだと指摘している。

 なお、サイトリスク協議会は、日本ブランド戦略研究所、メンバーズ、三和コムテックが、Webサイトの品質向上やリスクに対する認識の向上を目的として2004年4月に発足した団体。今回の調査ランキングは、同協議会として第1回目の調査となる。

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