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生保基幹業務へのパッケージシステム導入ITソリューションフロンティア:ソリューション

生命保険業界では、商品・サービスの強化とシステムコスト削減を目的とした基幹システム再構築の動きが盛んである。その選択肢のひとつが基幹業務システムへのパッケージシステムの導入である。本稿では、パッケージシステムを導入する際のポイントと、野村総合研究所(以後、NRI)の契約管理ソリューション「InsPresto」について紹介する。

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生保基幹システムの課題

 「システム対応に時間がかかるため商品販売のスケジュールを見直さざるを得ない」「システム予算が超過してしまうので新サービスの提供を見送ることにした」。生命保険業界でこのような話がよく聞かれる。厳しい競争環境のなかで、生命保険会社は新たな保険商品やサービスを迅速かつ低コストで市場に投入しようとしている。しかし、生保基幹システムの対応に必要な期間・コストがボトルネックとなり、経営戦略そのものを制限せざるを得ないケースが少なくないのである。

 生保基幹システムの機能拡張を難しくする原因のひとつが、契約の長期性である。生保基幹システムは、過去に販売された商品から新型の商品まで、数十年の間に交わした保険契約をすべて管理している。これに多様な契約内容変更制度など商品自体の複雑さが加わって、システムの仕組みをいっそう複雑なものにしている。時代の潮流のなかで機能拡張を繰り返し、維持管理すら立ち行かなくなったり、世代交代によって機能拡張できる人材がいなくなったりすることもあるという。このように、経営戦略を実現できないシステム資産は、膨大なコストだけを発生させる不良資産と化すことさえ起こり得る。

パッケージの導入とそのポイント

 生保基幹システムにおける上記のような経営課題の解決策を新たな基幹システム構築に求める生命保険会社は少なくない。その場合、迅速かつ低コストでの再構築を可能とするパッケージシステム(以後、パッケージ)を採用することが有力な選択肢となってきている。そこで、ここではパッケージの選択と導入にあたっての3つのポイントをあげたい。

 第一は、自社の商品約款や事務内容とパッケージのギャップ(差異)分析を行い、カスタマイズ(自社向けのパッケージ修正)量を決定することである。商品約款については、ギャップが生じないことはないと言ってよい。変更の効かない商品約款の一行の違いが膨大な量のカスタマイズと、それにともなう初期導入コストを発生させることもあり、慎重な分析が必要である。一方、事務の方法にもギャップは発生するが、事務をパッケージに合わせるほうがよい場合もある。従来の事務の方法にもそれなりの理由と愛着があろうが、システム刷新を機にパッケージのメリットを活かした事務に変更することでより業務効率が高まることも多い。経営層が導入の判断を行う前に、関係する商品・事務担当者を交えて詳細なギャップ分析を行うことが重要である。

 第二は、導入の範囲を明確に定めることである。契約管理が指す範囲は生命保険会社によって異なり、またパッケージの種類によっても違いがあるため、その内容が不明確になりやすい。導入の範囲を誤ると、パッケージの導入によって刷新すべき機能が結果的に放置されたり、全社システムの不整合を招いたりすることさえある。パッケージの導入にあたっては、システム担当者を中心に全社のシステム機能を整理した上で、パッケージが担う機能と既存システムとの役割分担および接続方法を適切に決定しておくことが不可欠である。

 最後のポイントとして、パッケージを提供するベンダーの業務知識と開発実績を見極めることをあげる。パッケージのカスタマイズは、ベンダーが高度な業務知識をもっていなければ成功しない。また、豊富な開発実績があるベンダーとのつながりをもつことで、ユーザーが調達しにくい最新の情報技術や業界システムの動向をシステム導入後も継続して知ることができるようになる。ベンダーの選定にあたっては、業務について突っ込んだ討議をするほか、小規模の開発案件を依頼し評価材料とすることもよいであろう。

NRIのソリューション「InsPresto」

 NRIでは、生命保険業界の基幹システム再構築のニーズに応えるため、契約管理ソリューション「InsPresto」を提供し、すでに複数の生命保険会社への導入実績をもっている。InsPrestoの特長のひとつは、整備されたプログラム・データ構造のもとに、国内生命保険の業法、商品約款、税法、文字コードなどに準拠した保険業務ソフトウェアを構築していることである。このため、初期導入のカスタマイズを最低限に抑制するだけでなく、その後の商品・サービス拡張などにも柔軟に対応することができる。もうひとつの特長はWindows基盤の採用である。従来の基幹システムは大型汎用機で管理されていたが、ハードウェアの飛躍的な進歩で、Windows基盤も選択肢に加えることができるようになった。基幹システムのダウンサイジングはTCO(総管理コスト)を大幅に削減する。

 生命保険会社はこれまで述べたような方法で自社に適したパッケージを導入することで、販売チャネルの強化、新商品・サービスの検討や開発といったコアコンピタンス(中核分野)とする領域にその経営資源を集中させ、パッケージが情報システムの分野で経営戦略を迅速かつ低コストに実現するという、競争力強化の基盤を築くことが可能となる。

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