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Windows 7のリリース時期を予想してみる

» 2008年09月26日 14時00分 公開
[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

 わたしが言った通りだ。Windows 7はProfessional Developers Conference(PDC)に間に合わないというばかげた報道に反して、出席者にはコピーが配られる

 PDCブログの投稿で、わたしがずっと前から予想していたこと、すなわち開発者向けプレβ版ソフトが配られることが確認された。

 わたしは9月17日のブログにこう書いた。「プレビュー版が配られるのは11月か12月だとほかの人たちは予想しているが、MicrosoftがPDCを目指しているというわたしの確信は今も変わらない。わずか1週間後にWinHECがあることを考えれば、10月末のプレビューの可能性が依然として最も高い。もしもMicrosoftが2009年にWindows 7をリリースしたいと思っていればだが」

 しかしPDCにプレβを出して、完成版に十分間に合うといえるのか。間に合う、とわたしは思う。厳しいスケジュールではあるが、確実に実現可能だ。

 マイケル・ガーテンバーグとわたしは先週、Windows 7の出荷日をめぐりTwitterで軽口をかわした。マイケルはJupiterResearch時代のわたしの同僚で、最近Jupitermediaに戻り、モバイル端末についてのブログを執筆している。

 「Windows 7が2010年より前に出荷されるなどあり得ない。うわべだけ変えたVistaにならない限りは」とマイケル。

 「何だって? それ以上のものを期待しているとでも? PDCプレビューがなかったらわたしも同じ意見だ。しかしPDCプレビューがあれば、新しい(Windowsの)2009年の登場に賭けてもいい。賭けをしようというわけではないが:)」とわたしは応じた。わたしはこの会話の間、Zuneソフトのレビューを手掛けており、WindowsではなくZuneについて執筆していた。

 マイケルはわたしの言わんとするところが分かっていて、こう書いてきた。「Windows 7はβにプラスして最低でも1年必要だ。PDCでαでは、2009年の年末商戦に間に合うはずがない」

 マイケルとわたしはこの手のことでは普通意見が一致するのだが、今回は違った。わたしの予想は変わっていない。もしMicrosoftがPDCでMilestone 3かM4ビルドを配布したら、Windows 7のリリース目標は間違いなく2009年の年末商戦だ。それ以降にはずれ込まない。Microsoftが8月にEngineering Windows 7ブログを立ち上げたのには訳がある。わたしの考えでは開発ペースが速まっているのだ。

 Windows/Windows Live Engineering部門のスティーブン・シノフスキー上級副社長は、Vista後継の登場を成功させる責務を負っている。すべてはパートナーの協力と顧客への配布プロセスを通じ、Windowsへの信頼を取り戻す一助となる安定した製品を出すことに尽きる。OS技術の見直しとか、華々しい新機能を多数付け加えるということではない。シノフスキー氏の使命と、Windows 7はVistaがベースになるとMicrosoftが認めていることを考えると、2009年の年末商戦までにMicrosoftが次のWindowsを登場させることは十分あり得る。もしわたしが間違っていたら、来年のどこかで率直に間違いを認めよう。

 AppleもMicrosoftの助けになっている。Mac OS Xの次期バージョンとなるSnow Leopardは、パフォーマンス強化のための体裁上のリリースになるとみられる。Appleは何の新機能も計画していない。広報宣伝とマインドシェアの観点から考えると、これでMicrosoftにとってのプレッシャーは軽くなる。Macはよく売れているが、Windowsにとって最大のライバルではない。ライバルは古いバージョンのWindowsだ。

 わたしの予想では、ほとんどの企業はWindows Vistaを飛ばすだろう。XPの重力はあまりに強い。しかしあと1年たてば、Vistaにかかわる開発者、OEM、周辺機器メーカーのエコシステムが、特に64ビットアプリケーションで強まるだろう。Windows 7はこのエコシステムを利用できる。Windows XPはあまりに長期間市場に存在し、Vistaの変更にまつわる不評はあまりに強いので、Windows 7は特別優れたものである必要はない。普通に良ければいい、すなわち既存のハード・ソフトとの互換性を高め、Microsoft Officeのようなルック&フィールにもっと近づければいいのだ。

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