コラム
» 2009年02月02日 13時29分 UPDATE

Gmailのオフライン機能にはがっかり

GoogleがやっとGmailにオフラインモードを追加した。使ってみて満足したところもあるが、多くの点ではかなりがっかりしている。

[Jim Rapoza,eWEEK]
eWEEK

 先週、GoogleはついにGmailサービスのオフライン機能をリリースした。多くのユーザーがずっと待ち望んできたものだ。

 プライベートでも仕事のやりとりでもGmailに頼る人がますます増える一方で、同サービスは飛行機の中などインターネットにつながらない、あるいは回線が貧弱な状況で使えるようになるまでは、本格的な選択肢にはならないと考えられていた。

 だからオフラインサポートがGmail Labsでオプションとして提供されたとき、わたしはすぐさま自分のGmailアカウントでこれを有効にした。オフライン機能には満足なところもあるが、多くの点ではかなりがっかりしている。

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 実際のところ、Googleのサービスに関して言えばβという言葉はちょっとしたジョークだが(Gmailだってまだβを冠している)、このオフライン機能は確かに、α版ではないとしても、β版と考えるべきだ。試してみたところ、動作はするけれど非常に不安定であることが分かった。

 わたしはオフラインサポートを設定するために、GmailアカウントのGmail Labsエリア(Gmailウィンドウの上部のフラスコアイコンをクリックすると表示される)でオフラインモードを有効にした。これでフラスコアイコンの隣にオフライン機能へのリンクが追加される。このリンクをクリックすると、Google Gearsのインストールを促すメッセージが表示される。奇妙なことに、Gearsをインストール済みのシステムで再度インストールを促されたこともあった。Gearsインストール後、Gmailをデスクトップ、スタートメニュー、クイックスタートアイコンに加えるかどうか尋ねるメッセージが表示された。

 オフラインモードを有効にすると、GmailはオフラインのGearsキャッシュとメッセージと同期化するプロセスを実行する。Gmailアカウントの容量によっては、このプロセスにしばらくかかることがある。だが、プロセス実行中もGmailを利用することはできた。

 Gmailにアクセスしている最中にネット接続が切れた場合、オフラインサポートは問題なく機能した。すべてが中断なく動き続け、新規メールを作成したり、既存メールを読むことができた。カレンダーとアドレス帳はオフラインモードでは利用できないが、面白いことに、「To」欄に名前を入力している最中にアドレス情報が表示された。

 だが問題が起きたのは、ほとんどはインターネットに接続できない場所でGmailを立ち上げたときだった。「飛行機での利用」という重要な状況と同じケースだ。

 6台のシステムでGmailのオフラインモードを有効にしたが、うち4台で、ネットにつながらない環境でGmailを起動することができなかった。わたしはオフラインサポートをインストールしたときにできたスタートアップアイコンを使った。これは実質的に、Gmailをスタンドアロン版としてブラウザから起動するものだが、うまくいかなかった。FirefoxとIEをオフラインモードで立ち上げ、mail.google.com/mailとgmail.comにアクセスしようとしてみたが、それも駄目だった。

 ネットにつながらない環境でGmailがうまく起動したのは、MacでFirefoxを使った場合と、Windows Vistaに新たにFirefoxをインストールした場合だけだった。どちらのシステムでもオフラインサポートは問題なく機能し、ネットにつながらなくてもメールの作成やメッセージの閲覧ができた。

 そのほかのWindowsシステムのうち2台はいろいろなテストに使ってきたもので、β版のブラウザも幾つか入っていたため、β版ブラウザが問題の原因だった可能性もある。しかし、残る2台のシステムはWindows XPとVistaをクリーンインストールしたものだった。Googleが提供するあらゆるトラブルシューティングの手段を使っても、これらのシステムをオフラインモードでフルに機能させることはできなかった。

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 面白かったのは、Google ChromeをインストールしていたシステムでGmailのオフラインモードを有効にしてデスクトップにアイコンを加えたとき、Chromeがデフォルトのブラウザとして使われたことだ。これはオフラインでは機能しなかった。GmailのオフラインモードのFAQを確認したところ、対応ブラウザリストにはIE 7、Firefox 2、Firefox 3しかなかった。GmailのオフラインサポートはまだChromeには対応していないようだ。

 ほかにがっかりしたのは、カスタマイズができない点だ。オフラインキャッシュに割り当てる容量をユーザーが設定する方法はなく、Gmailは単にアカウントのメールの量とストレージがどう使われているかに基づいてキャッシュへの割り当てを設定する。

 わたしが行ったテストでは一貫した結果が出なかったため、Gmailのオフライン機能を使いたいという人には、オフラインモードがネットにつながらない状況で機能するか確かめることをお勧めする。飛行機に乗ってからオフラインアクセスができないのに気付く、なんてことにならないように。

 GoogleがついにGmailのオフラインサポートを提供したことは喜ばしい。だが、本格的に使えるようになるまでにはもう少々手を加える必要がある。今の段階では、Zimbraの優れたオフラインサポートなど、ほかのWebメールのオフライン機能と比べるとかなり劣っている。

関連キーワード

オフライン | Gmail | Google | Google Chrome | Google Gears


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