連載
» 2007年03月13日 15時06分 UPDATE

平本メソッド 行動の指針:第5回 相手を説得する──「可能性タイプ」と「必要性タイプ」

第5回目は、「可能性タイプ/必要性タイプ」。このタイプを見極められれば、セールストークの効果も上がります。

[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

平本メソッド 行動の指針
  連載タイトル
1 心の動きに合った会話で相手を説得する
2 相手を説得する──「人の評判タイプ」と「自分の納得タイプ」
3 相手を説得する──「自分のためタイプ」と「人のためタイプ」
4 相手を説得する──「賛成タイプ」と「反対タイプ」
5 相手を説得する──「可能性タイプ」と「必要性タイプ」
6 相手を説得する──「1人でタイプ」と「誰かとタイプ」

 今回は可能性タイプと必要性タイプを紹介します。キーワードで表すと、可能性タイプは「What if」、必要性タイプは「must」です。

 可能性タイプは、物事を考えるときに、「これがあると、あれもできるんじゃないか、これもできるんじゃないか」と、さまざまな可能性を考えていきます。例えば、可能性タイプの人にパソコンを薦める場合に、このパソコンがあると、インターネットで使えるし、デジカメともつながるし、画像の加工もできるし、プライベートでも使えるし、会社でも……と言って薦めると、「これでも使えますか、あれでも使えますか」と、乗り気になってきます。実際は、ほとんど使わない機能かもしれないのに、です。

 携帯電話の購入なども同じように考えます。可能性タイプの人は、テレビを見るかもしれないし、録画もする必要があるかもしれない、ラジオも聴くかもしれない……と思って買うのです。実際にはテレビは見ないし、録画もしないかもしれない。でも、使う可能性を考えて買う。これが可能性タイプです。

 必要性タイプは、第1回目の「避けるタイプ」と近い部分があります。必要性タイプの人には、「必要だから」「最低限、これ押さえておかないとダメですよ」という方向で薦めると効果的です。例えば携帯電話を薦める場合、必要性タイプのお客さんが「電話ができればいいので」といっても、「通常、みなさん、メールはされてますよ」「最低でも、ブラウザは必要ですよ」「○○は、いらないと思われていますけれど、これがないと、こういうときに不便ですよ」というように薦めます。それがないと困りますよ、という感じでいうと、「じゃあ、必要かもしれない」と思って買う気になります。

 必要性タイプの人にパソコンを薦めるのだったら、「今、そういう仕事をされているんですね。そうすると、○○機能が必要ですね、△△機能が必要ですね、××機能が……この5つの機能が必要ですね。ちょうど、それがこのモデルに入っているんですよ。これらの機能、必要ですよね、じゃあ、これですよ」というように薦めることができるのです。

 可能性タイプと必要性タイプの違いが顕著に出るのは、旅行の用意をするときです。例えば、今度、ハワイに行く、というとき。可能性タイプの人は、「現地であれをして、これをして……」と、するかもしれないいろいろなことを考えて、「ビーチボールが、帽子が、サングラスが……」というように、これがいる、あれがいる、これを持っていこう、アレも持っていこう、と考えます。持っていくものも当然、増えますね。一方、必要性タイプだと、「ハワイに行くんだったら、まず、日焼け止めを持っていかないとダメだ」「まず、身分証明書をちゃんとしておかないとダメだ」「まず、保険もこれだけ入っておかないとダメだ」というように、やっておかないとダメと考えるのです。

斎藤 このタイプを見極めると、セールスに活用できそうですね。当社は広告ビジネスなんですが、そういえばお客さんは2タイプです。「何か面白いことをやりたい」とおっしゃるお客様と、「ウチは○○が売れればいいんです。売れることをやってください」とおっしゃるお客様。

平本 それは、まさしく可能性タイプと必要性タイプですね。「何か面白いことを」という人は、可能性タイプです。

斎藤 そういう方には、「ウチはこういう新しい商品を作っていて、今までにはないユニークな見せ方ができるんですよ」という点をお薦めします。「売れることをやってください」と言われる方には、「これが今まで一番効果があって、目立たないんだけれど、望んでいる層にはぴったりの方法です」という点をご説明をします。

平本 対応としては、ぴったりですね。可能性タイプの方には、どういう風に薦めるのですか?

斎藤 可能性タイプの場合、大抵の場合はお客様に「これがやりたい」というハッキリとしたイメージはあまりないんです。「何か面白いことをやりたいんだけど……」という感じです。ただ、そういうお客さんは、「効果がこの数字だけ出なくちゃイヤだ」ということはあまりおっしゃらない。イベント好きな方も多くて、「ドカンと大きくやりましょう!」という感じです。

平本 そうしたら、「何か面白いことが起きるかもしれない」ということですね。

斎藤 「それでうまくいけば、新しいお客さんを開拓できますよねえ」というお話をすると、喜んでいただけます。


おまけ 親しくなったあの人を温泉に誘う場合

 今回は、ちょっと親しくなった人を温泉に誘う場合のヒントをお教えしましょう。相手が必要性タイプだったら、「やっぱり、入るならちゃんとしたところじゃなきゃね。箱根にいいところがあるよ。やっぱり温泉のクオリティを考えたら、箱根のあそこで決まりだよ」みたいな誘い方です。

 可能性タイプの場合なら、「伊豆に行っておけば海もあるし、山もあるし、温泉に入る以外にもいろいろできそうだよね」みたいな感じで誘うと、乗り気になってくれます。


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ピークパフォーマンス 代表取締役

平本相武(ひらもと あきお)

 1965年神戸生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了(専門は臨床心理)。アドラースクール・オブ・プロフェッショナルサイコロジー(シカゴ/米国)カウンセリング心理学修士課程修了。人の中に眠っている潜在能力を短時間で最大限に引き出す独自の方法論を平本メソッドとして体系化。人生を大きく変えるインパクトを持つとして、アスリート、アーチスト、エグゼクティブ、ビジネスパーソン、学生など幅広い層から圧倒的な支持を集めている。最新著書は「成功するのに目標はいらない!」。コミュニケーションやピークパフォーマンスに関するセミナーはこちらから。


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