オフラインでもWikiを使ってメモを取る3分LifeHacking

Wikiといえばインターネットにアクセスして書いたり読んだりするものだが、インターネットにつながないで、自分のPCの中だけでメモ帳代わりに使えるWikiもある。

» 2007年03月16日 23時50分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 Wikipediaの隆盛もあり、近年、知識共有の方法の1つとして脚光を浴びることの多い「Wiki」。多くのユーザーが1つのページを編集して、情報を共有できることが魅力だ。しかし自分1人で使う“メモツール”としても、Wikiには便利な点がある。

 まずブラウザで動作するので、特定のアプリケーションが必要ない。メモ用のアプリケーションはいろいろあるが、それに匹敵するような機能をブラウザだけで実現できる。複数のメモをまとめた目次的なページや、別のメモへのリンクを張るのもWikiなら簡単だ。できあがったメモが、そのままWebページだということもWikiの応用範囲を広げてくれる。

 ただしオンライン環境でないと、書き込みはもちろん閲覧もできないのが、livedoor Wikiなど一般に無償提供されているWikiのつらいところ。特にノートPCを持ち歩いて使うような人にとっては、オフラインで動作するアプリケーションが便利だ。

 「TiddlyWiki」は、なんと自分のPCの中で動作するWikiだ。ネットにつながっていないPCでも、Webブラウザさえ動作すれば書き込んだり閲覧したりできてしまう。インストールも、インストールという言葉を使うまでもない。「TiddlyWiki」のページから「empty.html」をダウンロードして、このHTMLファイルを開くだけで使える。つまりWebサーバなどを必要とせず、JavaScriptだけで書かれているのだ(※このTiddlyWikiのページ自体も、書き換えなどはさすがにできないが、TiddlyWikiと同じユーザーインタフェースでできている)。

 ネットにつながらずPC内だけで動くので、動作が非常に軽快なのもいい。普通のWikiは、項目ごとに1ページになっており、別の項目を開くとページ自体を読み込み直すことになるが、TiddlyWikiは同じページ内で内容だけ書き換わる。つまり非常に高速だ。Webブラウザは普通立ち上がりっぱなしなので、「タブを切り換えて、ちょっとメモ」するのにちょうどいい。

 使い勝手も工夫されていて、例えば編集したい項目をマウスでダブルクリックすると、その場で編集ウインドウが開く。記入して、[Ctrl]+[Enter]を押すだけで保存が完了する。まさにエディタ感覚でメモが取れるわけだ。URLを記入すれば、そのままリンクになるし、文字装飾も簡単だ。ほかのページへのリンクを張りたい場合は、「[[」と「]]」でリンクしたいページのタイトルを囲むだけでいい。

文字装飾の例 効果
頭に「!」 見出しになる
「"」で囲む 太字になる
「//」で囲む イタリックになる
頭に「*」 箇条書き
頭に「#」 番号付きの箇条書き

 各項目にタグを付けて、タグが付いた一覧を表示させるなんてこともお手の物だ。ページ内には検索ボックスもあり、全項目の中から瞬時に全文検索してくれる。新規で項目を書けば、自動的に日付が記入されるため、日時順に並べるなんてことも簡単にできてしまう。メモ帳としては、いたれり尽くせりなのだ。

 1点、画像を表示させるには、Flickrやブログなどに画像をアップロードして、そのURLを、

  • [img[画像のURL]]

という書式で書く必要がある。さすがにWebページをコピーして貼り付ける……といった、Gmailのような使い方はできず、リッチな表現には少々弱いが、Webページのようにリンクされたメモ帳を手元に持っておきたい、という人に最適だ。

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