第2回 儲けたら節税パソコン好きが青色申告を体験してみると?(2/4 ページ)

» 2008年02月06日 10時30分 公開
[奥川浩彦,ITmedia]

「年が明けてから式を挙げなさい」──各種控除を増やす

 控除の代表的なものは基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、医療費控除、小規模企業共済等掛金控除などだ。

控除名 内容
基礎控除 一律にもらえる控除
配偶者控除 収入のない奥さん
配偶者特別控除 パートで多少収入のある奥さん
扶養控除 子供
社会保険料控除 年金や健康保険
生命保険料控除 その名の通り生命保険
地震保険料控除 その名の通り地震保険
医療費控除 年間の医療費が10万円を超えた分
小規模企業共済等掛金控除 退職金代わりの積立みたいなもの

 それぞれをもう少し細かく見ていこう。まず基本的なところとして、基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除がある。所得税の控除額は、下記のようになっている。

控除名 控除額
基礎控除 38万円
配偶者控除 38万円
扶養控除(一般扶養親族) 38万円
扶養控除(特定扶養親族) 63万円(16歳以上23歳未満)

 例えば奥さんと中学生1人、高校生1人がいれば177万円の控除が受けられ、課税所得は減ることになる。独身の場合、基礎控除の38万円だけとなるのでその差は大きい。とはいえ急に家族を増やすことは難しい。強いて言えば結婚するなら「年末年始に新婚旅行に行って、帰ってから入籍しよう」などと言っていないで、籍は年内に入れよう。逆に離婚するなら年が明けてからの方がいい。22歳、家事手伝いの娘が結婚するなら「年末は何かと忙しいから、年が明けてから式を挙げなさい」と、結婚を1カ月遅らせると63万円の控除を受けることができる。

 社会保険料控除は、国民年金と国民健康保険が当たる。2007年(平成19年)に払った金額が対象なので、翌年分を前納すれば控除額を増やすことができる。だが翌年分が減るだけなのであまり意味はないだろう。それよりもサラリーマンの厚生年金と比べてリターンが少ないことを考えれば、国民年金基金に加入する方が控除額を増やすには得策だと思われる。

 医療費控除は年間の医療費が10万円を超えた分を控除してもらえる。ただし領収書が必要なのでしっかり保存しておく必要がある。例えば15万円の支払いがあれば5万円が控除される。入院で15万円程度の支払いがあれば大幅に超える可能性がある。だが高額療養費の給付や生命保険で入院給付金をもらっていると差し引きするので、入院した割に意外に控除は増えなかったりするものだ。

 生命保険料控除、地震保険料控除、そのほかにも勤労学生控除、障害者控除等があるが特筆することはないであろう。

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