答えは図2のようになります。
もう一度、前述の5項目と比べてみましょう。
損益グラフを書くためのポイント | |
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a | 営業損益は継続的に発生する |
b | 営業外損益も継続的に発生する |
c | 特別損益は継続的に発生しない。 |
d | 健全な会社の場合、 営業損益=黒字 営業外損益=赤字(ただし営業損益の黒字よりも小さい) という場合が多い |
e | 特別損益は巨額に上ることがある。 |
これらの5項目がいずれも表現されていることを確認してください。
実際には、営業活動欄の1つ1つの利益や損失は、例えば月次や日次決算での損益、あるいは取引ごとの損益に対応しますし、営業外損失は例えば毎月の利払いなどに対応します。
もちろん、会社によって個別の事情は違いますから、例えば営業外損益がいつも黒字になる会社も個別にはあることでしょう。ただ、「典型的な動きはこういうものである」というベースを押さえておくと、例外も覚えやすいものです。
「身体感覚で把握する」という一例がここにあります。財務諸表上で計算結果だけを見ていたのでは、継続性も非継続性もピンと来ませんが、図2を書くことでその理解が可能になります。図2が、それぞれの指標の特徴を端的にうまく表現するように工夫してあることに注意しましょう。図2は現実の本質を表現した図なので、そこからさらに考察を広めやすくなっています。
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