3段トレイと「超」整理法【チュートリアル編】シゴトハッカーズ

未だになくならない紙書類の整理。対談で概要をふれたその方法を、達人2人が手順を追って紹介します。

» 2008年11月07日 12時27分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

3段トレイと使った書類の整理(大橋)

 「超」整理法で整理する前に、入ってきた紙の書類を仮置きする場所。


3段トレイ 分類
上段 とりあえず置く
中段 ファイリング待ち
下段 シュレッダー待ち

 書類が発生(出先から持ち帰る、郵便やFAXなどで届くなど)したタイミングで次のフローに沿って振り分ける。

No. 判断基準 振り分け先
1 自分あてで、再発行の利かない書類 中段
2 自分あてではないが再発行の利かない書類 中段
3 請求書や領収書など、定常的にファイリングしている書類 中段
4 要らないとは思うが念のため取っておきたい書類 下段
5 上記以外で判断に迷う書類 上段

 毎週金曜日の夕方に次のフローに沿って整理する。

  1. 下段の「シュレッダー待ち」の書類を取り出して見直し、「要らない」書類をシュレッダーにかける。
  2. 1で「要る」と判断した書類は上段に移す。
  3. 上段の「とりあえず置く」の書類を取り出して見直し、ファイリングが必要なものについては中段に、それ以外は下段に移す(上段はカラにする)。
  4. 中段の「ファイリング待ち」の書類を取り出して見直し、なお「ファイリングが必要」な書類について、封筒に入れて整理棚にしまう(「超」整理法)。
  5. 4で「ファイリングが不要」と判断した書類は下段に移す(=翌週の金曜日まで保留される)。

 以上を機械的に行うことによって、迷う時間を最小限にとどめながら整理された状態を維持することができる。

「超」整理法(佐々木)

 筆者の「超」整理法は、左側から新しいファイルを追加していく。右端は「生き残り」ファイル。使用したファイルも、捨てないのであれば左端に戻す。

 赤色のファイルは「要処理」ファイル。これが右へ移動していくほど、「未処理案件の期日が進んでいる」ことになる。左端の、手前に倒してあるファイルは、「まだ中身を見ていない」ファイル。

 検索するときはこうして、中身をじかにチェックする。野口悠紀雄さんのオリジナルの方法と少し違うのは、タイトルを書かないこと。

 ファイルを取り出してみたところ。透明のファイルであれば、これでなくても可。なお、筆者が使用しているのは、セキセイのシスフォルダAmazon)。

 ストックのファイル。赤以外の色は、昔色分けを試みて失敗した残骸(ざんがい)。

 中身が不要になって、しかもすぐ捨てるのが惜しいものだけを、ドキュメントスキャナ「ScanSnap」で取り込む。

筆者:大橋悦夫

大橋
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1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタルハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』、近著に『成功ハックス』がある。

筆者:佐々木正悟

佐々木
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心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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