「やめる」ことを決めるのだシゴトハッカーズ(3/4 ページ)

» 2009年01月22日 14時30分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

最近では、マルチディスプレイをやめたことが大きかったです。確かに、2つのディスプレイがあるとできることも増えるのですが、それによって背負い込む悩みもあることに気づきました。

 例えば、2つのディスプレイがあることによって、注意が分散されます。通常は、メイン(ノートPC)のディスプレイに作業中のアプリケーションを置き、サブ(外付け)のディスプレイにはWebブラウザを置くようにして、Webブラウザで調べものをして、それを参照しながら文章を書く、といった使い分けをしていました。それが、たまたま調べものついでにいろいろなサイトに飛んでいくうちに、当初の調べものとは関係のないページを読みふけってしまって、しかもそれがサブのディスプレイ(通常よりも少し脇にある)のため、おのずと無理な姿勢になり、首が痛くなったりしました。また、疲れてくるとたくさんの情報が目に入ってくる状況は好ましくないため、気づかないうちにストレスの原因になっていたようです。

 ときどき、カフェなどにノートPCを持ち込んで作業をすることがあります。そのときは当然ノートPCのディスプレイのみのシングルディスプレイ環境なのですが、かえってそのほうが仕事がはかどることに気づきました。これは、カフェという環境のなせるわざともいえますが、それに加えてディスプレイが1つだけという条件も大きく影響しているのではないか、と思い始めたわけです。もちろん、ときには2つのディスプレイがあったほうが便利なことはあります。

 結局のところ、過ぎたるは及ばざるがごとしなのだと思います。あったほうが便利だけれども、なくても問題はない、という線引きを惰性に任せないことではないか、と今は思っています。振り子のように、一時的に極端に走って、ふと揺り戻してみて様子をうかがい、再びまた極端に振ってみることで、まったく静止していたのでは分からなかったことに気づけるはずです。これは先ほどの「あっぷあっぷになる」こととも関連します。

私は、RSSリーダーを読むのをやめました。RSSリーダーは、たくさんのフィードをざっと眺め、読みたい記事のリンクだけ開くという合理的で便利なツールなのですが、私の場合、読みたい記事のリンクから、さらにどんどんいろいろな記事へと飛び出していってしまって際限がなくなるので、とりあえず読みたい記事があるブログはブックマークだけにしています。こうすれば、毎日チェックすることはなくなってしまうので、ネットブラウジングする時間は節約できています。


マルチディスプレイRSSリーダーですか! それらをやめるって、ある意味、決意が要りますね。最後にもういくつか、やめたものを教えてもらえませんか?


友人の男性のことですが、ダイエットをやめて、時間と気持ちに余裕ができたそうです。「食べる量を制限するというだけの行為にしては、結構時間を取られる」という話は面白いと思いました。それから個人的には、雑誌の整理を「ほとんど」やめにしています。というのは、読んですぐ、付せんを貼る代わりにデジカメで撮るか、面倒なら、書棚に放り込んでしまい、翌週には処分してしまうようにしたのです。時間的な空きのほかに、書棚に結構な空間ができました。

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