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» 2013年12月25日 14時00分 UPDATE

「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 第4回:通話不可の格安SIM、それなら無料通話アプリだ――050 plus、SMARTalk、LINEをチェック

月額1000円以下、ただし高速通信のデータ量に制限がある格安SIMカード。しかしその多くはデータ通信専用で通話ができない。IP電話アプリやSNSの無料通話サービスで代用できるが、どれだけ通信量がかかるのか。

[小林誠,Business Media 誠]

長電話をしてもOK! ビデオ通話は少なめに

photo 今回は050 plus、IP-Phone SMART、LINEの無料通話機能を試す

 筆者が使い始めた「U-mobile*d」を始め、多くの格安SIMカードはデータ通信専用なのでドコモやau、ソフトバンクモバイルの回線を使った音声通話はできない。

 とはいえ抜け道はある。050などの電話番号が付加されるIP電話アプリや、LINEやSkypeといったSNS系の無料通話サービスを利用すればよい。ただしSNS系のサービスは相手が同じサービスを使っている(アプリをインストールしている)必要があるため、ビジネスシーンではIP電話も外せない。

 そこで今回は050の番号が付加されるIP電話アプリから、NTTコミュニケーションズの「050 plus」(月300円、税抜き、以下同)とフュージョン・コミュニケーションズの「IP-Phone SMART」(SMARTalk、無料)、SNS系の無料通話サービスから「LINE」(無料)を使って、通話時のデータ通信量をチェックする。特にLINEはビデオ通話にも対応しているので、データ量が気になるところだ。

 まずはアプリのダウンロードにかかるデータ量から見ていこう。それぞれのアプリの容量は、050 plusが8.84Mバイト、SMARTalkが21.84Mバイト、LINEが18.8Mバイト(2013年12月25日現在)。LINEは、本連載の第2回ですでにインストールしているが、050 plusとSMARTalkは新たにインストールする必要がある。筆者が今回使っている「U-mobile*d」は通信量が1Gバイトまでなら月680円で使える(ダブルフィックスプラン)ため、なんとか通信量を抑えたいところだ。

 というわけで連載の第2回で述べたように、アプリをインストールするならWi-Fiを使って通信量の消費を軽減しよう。一応、U-mobile*dの場合は利用開始月が無料なので、その点は安心してほしい。

 この3本のアプリは、すでに使っている人や登録している人も多いだろう。すでにアカウントを持っていればいいが、初めて使う場合はアカウントを登録するのにデータ通信が発生する。なお、LINEについては格安SIMを使った端末で、すでに取得済みのアカウントとは別のアカウントを取得して使うことも可能だ。FacebookのアカウントでLINEにログインすると電話番号がなくても使えるので、タブレットでLINEを使うときなどに便利だ。

photophoto 050 plusのアプリ。格安SIMを使う身では月額300円の使用料金は少し痛いが、固定電話への通話料が安いのは魅力だ(左)。SMARTalkは月額無料で使えるのが嬉しい(右)

 次にそれぞれのアプリを使ってみた。LTEのアンテナが4本中3〜4本立つ通信環境で測定し、通話時間は5分。通信量だけでなく、途中で途切れないかもチェックし、LINEは無料通話とビデオ通話の2種類を試している。その結果は以下の通り。

無料通話アプリのデータ通信量
アプリ(各5分通話) 通信量 通話品質
050 plus 1.17Mバイト
SMARTalk 1.82Mバイト
LINE 無料通話 1.49Mバイト
LINE ビデオ通話 11.72Mバイト

 大量のデータ通信が発生したのはビデオ通話だ。5分で11Mバイトなので、毎日5分通話したら30日で330Mバイトになる。いくら無料とはいえビデオ通話の長電話は避けたいところだ。

 一方、普通の通話であれば通信量は5分でも1〜2Mバイト弱。ビデオ通話の約10分の1で済む。この程度なら毎日電話をしても平気だ。たまに30分や1時間の長電話をしても大丈夫。仕事で長電話になりがちな人は、ビデオ通話を使わないように気をつければいい。

 通話品質については、3アプリとも特に通話が途切れることもなく利用できた。ただしLINEはビデオ通話時に若干音質が悪くなる。音や映像が途切れるわけではないが、音量は小さく、クリアな感じがなくなった。周辺の通信環境にもよるが(混雑や速度など)、通信量が大きいこともあってリスクは高い。ビデオ通話はWi-Fi接続時に使うのがいいだろう。

photophoto 050 plusをはじめ各アプリで5分間通話した。画面は050 plusのもの(左)。通信量についてはXperia Z1の「設定」から確認した。ビデオ通話さえしなければ5分程度の通話は問題ないといえる(右)

初期設定などで電話番号や SMSが必要な場合も

 しかしこれらの無料通話サービスを初めて使う場合には注意が必要だ。格安SIMを使う時点でスマホを解約するなどして電話番号を持っていないと、アカウントの登録ができないのだ。

 050 plusとSMARTalkの場合は電話番号とクレジットカード番号、メールアドレスが必須だ。ちなみに電話番号は固定電話でもOK。050 plusの場合は、登録時に確認のために電話がかかってくる。その際に自分で設定した4ケタの数字を入力する仕組みだ。SMARTalkでは登録情報として電話番号の入力が必要となる。

 LINEの場合は、前述のようにFacebookアカウントを使うと便利だが、それが無理なら電話番号を使った登録が必要だ。ただし固定電話の番号は使えず、SMSが届くスマートフォンや携帯電話の番号を使用する。

 格安SIMサービスの中には、通話はできないがSMSは使えるものもある。「U-mobile*d」も有料のオプション(月150円)を使えばSMSを利用できる。この場合、電話番号は付加されるが通話機能は使えない。あくまでSMSだけを利用できるものだが、まさにLINEのようなSNSにはピッタリの機能だ。

 以上のように、格安SIMで無料通話サービスを使う場合は、ビデオ通話時の通信量にさえ注意すれば、特にデータの消費量を気にすることなく活用できる。

photophoto 050 plusの初期設定時。固定電話の番号を入力して使うことも可能だ(左)。LINEの場合、Facebookアカウントでのログインにも対応する。この場合はSMS認証がいらない(右)

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