「2年前のままで良かった」学生困惑 経団連、採用選考解禁を6月に前倒し

» 2015年11月10日 17時41分 公開
[鈴木亮平ITmedia]

 日本経済団体連合会(経団連)は11月9日、現在大学3年生の採用選考の解禁時期を2カ月前倒し、現行の8月から6月に改める方針を明らかにした。開始時期の見直しはこれで2年連続。

 経団連は「学生の勉強時間の確保」を目的に、今年の就職活動から、会社説明会の開始時期を大学3年生の12月から翌年3月に、面接などの選考開始時期を4月から8月へと変更。しかし、外資系など経団連非加盟の企業は早い時期から選考活動を行うため、結果的に就職活動の長期化を招くことになり、選考スケジュールを再び変更する。

photo 現在大学3年生の採用選考の解禁時期が2カ月早まる方針に

 経団連の榊原定征会長は「今年始めたものをすぐ変えるのかという批判があることは承知しているが、本質的な問題が確認されるのであれば、変えることを躊躇(ちゅうちょ)すべきではない」と述べた。

 たびたび変わる採用スケジュールには学生もあきれ気味だ。都内の私立大学に通う大学3年生の坂本賢さんは「学生の意見をもっと聞いてほしい。正直、12月から説明会が始まり、4月から選考がスタートする2年前の採用スケジュールままで良かったと思う」と話す。

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