結論はこうだ。「やりたいこと」があるならWワークをすることは大いにけっこうである。今の仕事を続けながら、日々挑戦してみよう。ただ、そうそう簡単に「稼げる」なんて考えないように。
もし、やりたいことがないなら、「俺は何をしたらよいか」などと悩むのはやめよう。今の仕事を極めるべきだ。極める過程で培った汎用能力はどこでも生かせる。
そして、「一丁あがりぃ」の名ばかり管理職にならず、生涯現役を貫くこと。そうすれば、日々の小さな変化に対応することで、能力が陳腐化することはない。
ライフシフトをどう生き延びるか。そのためのワークシフトを本気で考えると、そんな答えが出るのではないか。大切なのは、Wワークという形式論ではないという点を再度、主張したい。
海老原嗣生(えびはら・つぐお)
雇用ジャーナリスト、経済産業研究所コア研究員、人材・経営誌『HRmics』編集長、ニッチモ代表取締役、リクルートキャリア社フェロー(特別研究員)。1964年、東京生まれ。大手メーカーを経て、リクルートエイブリック(現リクルートキャリア)入社。新規事業の企画・推進、人事制度設計等に携わる。その後、リクルートワークス研究所にて人材マネジメント雑誌『Works』編集長に。2008年、人事コンサルティング会社「ニッチモ」を立ち上げる。『エンゼルバンク――ドラゴン桜外伝』(「モーニング」連載)の主人公、海老沢康生のモデル。主な著書に
『「AIで仕事がなくなる」論のウソ この先15年の現実的な雇用シフト』(イースト・プレス)、『雇用の常識「本当に見えるウソ」』(ちくま文庫)、『仕事をしたつもり』(星海社新書)などがある。
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