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北海道日本ハムファイターズ、ボールパーク建設の狙いは?(2/2 ページ)

» 2018年11月01日 07時30分 公開
[伏見学ITmedia]
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「売り物」が違う

 ファイターズがスタジアムではなくボールパークを建てようとするのは、ビジネス的な側面もある。日本(NPB)と米国(MLB)のプロ野球を比べると、年間収入は大きな差がある。その理由の1つが「売り物」の違いだ。

 日本はあくまで野球の試合観戦が来場者の主目的であるのに対し、米国は施設でのさまざまな価値体験が顧客の大きな目的になっているという。「米国ではスタジアムで野球を観ていない人も多く、その代わりに仲間と一緒にお酒を飲むなど社交の場になっている。あるいはテーマパークとして利用している」と森岡氏は説明する。

北海道日本ハムファイターズでICTアドバイザーを務める森岡裕史氏。18年10月に札幌市で開かれたイベント「No Maps 2018」にて 北海道日本ハムファイターズでICTアドバイザーを務める森岡裕史氏。18年10月に札幌市で開かれたイベント「No Maps 2018」にて

 日本の多くのスタジアムは、もし野球に興味がなければ、ほかに楽しむ要素が少ないのが正直なところだろう。ファイターズが目指すボールパークとは、野球に関心ない人もひきつける場であるのだ。

 「地元の人たちに親しまれ、地元に溶け込んだ空間にしたい」と森岡氏は力を込めた。

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