未来のゲームプラットフォームの可能性を感じさせるDAppsだが、まだまだ技術面での課題は多い。ゲームを遊ぶには、アイテムを獲得するのも戦うのもサーバとの通信が必要だが、DAppsの場合はこのサーバのデータベースにあたるものがブロックチェーンになるからだ。
いわばビットコインの送金と同じことを、ゲームのワンアクションごとに行う。そのため、わずかではあるが都度手数料がかかるし、アクションが確定するまでに時間がかかる。DApps業界では、サイドチェーンと呼ぶメインとは違うブロックチェーンを使い、手数料を限りなくゼロにしたり、リアルタイムに近い動作を目指したりする動きが始まっている。
また、ゲームのスタート時点で、仮想通貨のイーサリアムを使ってキャラクターやアイテムを買う必要があることが多く、その点でも難易度が高い。イーサリアム自体をどこからか入手しないとゲームが始められないという問題と、イーサリアムを扱うには自分自身で仮想通貨のウォレットを管理しなくてはならないからだ。
佐藤氏は、DAppsにフォーカスした仮想通貨ウォレットであるGO! WALLETを普及させていく中で、プロモーションとしてユーザーにイーサリアムなどを提供していくことも考えているという。GO! WALLET自体も、「どれくらいカジュアルにウォレットやアプリが使えるかにこだわっていきたい。トークンの管理やアイテムの管理を、暗号通貨的ではなくよりカジュアルに、どんなアイテムを持っていてどんなステータスなのかを簡単にチェックできる仕組みを作っていきたい」とした。
佐藤氏自身は「iモード」などモバイルサービスの黎明期に、検索サービス「エフルート」などを開発し、成功させてきた人物だ。そんな彼が、次の大きな時代のうねりと考えてチャレンジするDAppsは、次世代のゲームプラットフォームとなっていくだろうか。
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