土肥: 現在の時刻は午前9時30分。店がオープンするまで30分ほどあるにもかかわらず、店の前には数人のお客さんが並んでいますよね。こうした光景を見るだけで、「好調だなあ」といった印象を受けるのですが、「マスク専門店を始めよう!」といった話はいつごろ出てきたのでしょうか。というのも、このような業態の店は見たことも聞いたこともなかったので、個人的に興味がありまして。
大谷: 新型コロナの感染拡大を受けて、不織布のマスクが市場に出回らなくなりました。価格もどんどん高騰していくなかで、ファッションブランドを展開する当社として何かできないかと考えました。ただ、商業施設の多くは閉店を余儀なくされていたので、オンラインで販売することはできないかという案が出てきました。アパレルを扱っている会社なので、機能面だけでなくファッション性を加えたマスクを発売したところ、どのような反響があったのか。こちらの想定以上の問い合わせがありました。
生産がなかなか追いつかない状況だったのですが、商品を確保して、オンラインで販売を続けることに。そして、5月25日、緊急事態宣言が解除されたことで、外出する人が増えてきましたよね。そうした光景を見たとき、「マスクの需要はしばらく続くのではないか。オンラインだけでなく、リアルの専門店をつくるべきではないか」という話になって、夏オープンに向けて動き始めました。
土肥: ということは、3カ月ほどで商品を確保しなければいけませんし、店舗も見つけなければいけませんし、店のスタッフもそろえなければいけません。短期間にやらなければいけなことがたくさんあったので、大変だったのでは?
大谷: やはり商品を確保することに、ものすごく苦労しました。オンラインではオリジナルマスク3種のみを販売していましたが、「それだけでは足りないなあ」と感じていました。ワンコインで購入できるモノだったり、スポーツ用のモノだったり、子ども用のモノだったり。いろんなバリエーションをそろえたいなあと思っていましたが、じゃあその商品をどのようにして確保すればいいのか。こうした課題に直面しました。
土肥: 現在、お店では200種類以上の商品が並んでいますが、どのようにして手にしたのでしょうか?
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