日本HP、x86サーバの主力製品とハイエンドWSにOpteron採用

日本HPは、Opteron搭載製品を大幅に拡充し、ProLiantシリーズのラックマウント型主力モデル、ブレードサーバ、高性能ワークステーションを発表した。

» 2005年02月18日 08時13分 公開
[佐々木千之,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月17日、エンタープライズ向け製品ラインアップにおいて「AMD Opteronプロセッサ」を搭載した製品を大幅に拡充すると発表した。ラックマウント型サーバ「HP ProLiant DL385」、ブレードサーバ「HP ProLiant BL25p」、「HP ProLiant BL35p」、高性能ワークステーション「HP xw9300 Workstation」を3月上旬から順次出荷開始する。

 日本HPインダストリースタンダードサーバ製品本部本部長の上原宏氏によると、同社は2004年4月に初のOpteron搭載サーバ「HP ProLiant DL585/145」を市場投入したが、特に処理性能を重視するハイパフォーマンスコンピューティングやEDA(Electronic Design Automation)市場で高い評価を得たという。日本HPではOpteronをx86アーキテクチャーのメインストリームプラットフォームと位置づけ、ProLiantサーバ出荷全体の55%を占める、ラックマウント型サーバのベストセラーモデル「ProLiant 300」シリーズに搭載を決めた。またXeonプロセッサと比較してOpteronが低消費電力であることから、高い成長が期待されるブレードサーバ市場に「2005年のエンタープライズ製品の最重要製品」(上原氏)として投入、プロモーションや検証設備などに相当の投資も行うという。

 ProLiant DL385は高さ2Uのラックマウント型サーバで、14日に発表されたばかりの新Opteron モデル252またはモデル250を最大2基搭載可能で、メモリは最大16Gバイト(DDR PC3200)、高度なリモート管理に対応する。価格はOpteronモデル2501基、メモリ1Gバイト搭載して43万500円で、3月下旬に出荷開始の予定。また4ウェイサーバProLiant 585にも新Opteron モデル852搭載製品を3月中旬に出荷開始の予定。

「HP ProLiant BL35p」 「HP ProLiant BL35p」

 ProLiant BL25pは2基までのOpteron モデル252またはモデル250を搭載し、高さ6Uのエンクロージャーに最大8台まで格納できるブレードサーバ。SCSI HDDを2基、メモリを16Gバイトまで内蔵できる。価格はOpteron 250を1基、メモリを1Gバイト搭載したモデルで46万2000円、3月中旬に出荷開始予定。ProLiant BL35pは2基までのOpteron モデル250を搭載でき、エンクロージャーに最大16台格納できる高密度ブレードサーバ。ATA HDDを2基、メモリを8Gバイトまで搭載できる。価格はOpteron 250を1基、メモリを1Gバイト搭載したモデルで34万6500円、3月上旬に出荷開始予定。

 ProLiant BL35pを高さ42Uのフルサイズラックにフル実装(192CPU)した場合と、同サイズでXeonを搭載したProLiant BL30pを実装した場合とを、一番消費電力の低いモデルで比較すると、BL35pのほうがおよそ3割(約9キロワット)消費電力が少なくて済むという。

「HP x9300 Workstation」 「HP x9300 Workstation」

 xw9300 Workstationは、x86プロセッサを搭載したHPのワークステーション中のハイエンド製品。Opteron モデル252を2基搭載可能なほか、米NVIDIAのチップセット「nForce Professional」を採用、PCI Express x16スロットを2つを備え、ここにグラフィックスカード「NVIDIA SLi」を2基搭載する(5月上旬以降サポート予定)ことで、他社の数千万円クラスのワークステーションに匹敵する性能を持つとしている。価格は44万9400円からで、3月上旬に出荷開始予定。日本HPのワークステーション本部本部長の井上公夫氏によると、xw9300 Workstationはデュアルグラフィックスシステムを搭載しても100万円程度、ハイエンド構成でも200万円前後で、他社のUNIXワークステーションの10分の1程度の価格だとして、コストパフォーマンスの高さをアピールした。

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