全米科学財団が次世代インターネットを提案

NSFが次世代インターネットを模索する「GENI」プロジェクトを発表した。(IDG)

» 2005年08月30日 08時45分 公開
[IDG Japan]
IDG

 全米科学財団(NSF)が、セキュリティおよびデバイスを接続できる機能を組み込んだ次世代インターネットを提案した。

 NSF広報のリチャード・ランディ・バインズ氏によれば、NSFのGlobal Environment for Networking Investigations(GENI)プロジェクトには、新しいインターネット技術をテストするための研究助成プログラムと実験施設が含まれるが、プロジェクト予算はまだ割り当てられていない。「これは現在検討中のアイデア」だと同氏は言う。

 インターネットセキュリティ、使いやすさといった常につきまとう課題に対応するためには、現在のインターネットを超えた着想と、斬新な発想が求められると話すのは、マサチューセッツ工科大学コンピュータ科学/人工知能研究所の上級研究科学者、デビッド・クラーク氏。同氏はGENIプロジェクトへの助言者としてNSFの助成を受けている。

 NSFは先日フィラデルフィアで開かれたSpecial Interest Group on Data CommunicationsのカンファレンスでGENIプロジェクトを発表した。メンバーからは、システムエンジニアリングと通信のアーキテクチャに関する疑問投げ掛けに関心が集まった。

 クラーク氏の構想では、GENIプロジェクトはインターネットを累積的に向上させていくという現在の取り組みを超えたものとなる。米国防総省はIPv6の採用を進めているが、GENIプロジェクトはIPv6の現行版よりさらに何年も先を行くものだとクラーク氏。同氏はインターネットセキュリティ研究に長年携わり、1980年代に米政府が進めていたインターネット開発の取り組みでチーフプロトコルアーキテクトを務めていた。

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