Oracleは、Red Hatからソースコードを入手し、同社の商標を外し、バグフィックスを行い、コンパイルして無償配布するという。これまでRed Hatでは、最新バージョンでしか、バグフィックスを提供しておらず、顧客らにバージョンアップを強いる結果となっていた。Oracleでは、過去のバージョンに対してもバックポートを行い、データセンターのニーズにこたえるとしている。Unbreakable Linuxのキャンペーンは新たな段階、つまり「2.0」へと強化された。
Red Hatとの互換性の問題が懸念されるが、バグフィックスはこれまでと同様、即時に公開していき、異なるLinuxをつくりだす、いわゆる「細分化」の意図がないことも強調する。
しかし、Red Hatにとっては、たまったものではないだろう。世界17カ所のサポートセンターで7000人のスタッフが働くOracleがLinux自体のサポートに乗り出すのだ。しかも、キーノートで公表されたサポート料金は、年額99ドルから始まり、Red Hatの半値以下。さらにRed Hatが提供していない、データセンターのデータベースをサポートするのと同等の品質水準もメニューに加えている。
「Red Hatを葬り去る? 彼らもサポートを強化して競争力を高めてくる。ここは自由競争の世界だ」とエリソン氏。1月31日までは、さらに半額となるキャンペーンも打つ。
いささか強引ともいえる手法だが、Dell、Intel、HP、IBM、Accenture、AMD、Bearing Point、EMC、BMC、NetAppの10社が既にエンドースメントを寄せている。
なお、Oracleでは、Oracle製品の動作を認証しているSUSE Linuxへのサポート提供も検討しているという。
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