例えばWindows 98時代の古いマシンにLinuxをインストールして扱うような場合、やはりそのマシンスペックがパフォーマンスに与える制限は大きい。そこそこのハードウェアでパフォーマンスを高めるためには、どのようにLinuxシステムを調整すべきなのだろうか?
ここで紹介する記事は、developerWorksのLinuxのメモリー・フットプリントを削減するです。
かつては、高スペックマシンでなくとも高いパフォーマンスを得られることが強みの1つとして語られることもあったLinux。しかし昨今の最新のLinuxデスクトップ環境を少し前のPC――ここでは256Mバイト程度のメモリしか搭載していないようなPC――で使おうとすれば、すぐにスワップが発生してしまうことはご存じの通りだろう。加えて、LinuxディストリビューションもそうしたPCにインストールされることをもはや望んでいないのかもしれない。Ubuntuですら、192Mバイト未満のメモリしか搭載していないPCにインストールしようと思えば、一般的に使われるインストールディスクとは異なるインストールディスクを用いる必要があるくらいだ。
ともあれ、本稿では、メモリの量を正確に測るための方法と、Ubuntuシステムを用いた場合での、メモリ要求を削減するための方法を紹介している。
ほとんどの場合、デスクトップOSのパフォーマンスにとっては利用可能なシステムメモリの量が最も重要である。本稿では、ハードウェア面やコスト面などさまざまな理由からRAMをアップグレードできない/したくない場合に、システムのRAM要件を下げることでLinuxマシンのメモリ問題を解決するための5つのステップを説明している。ちなみに、本稿が挙げるマシンのメモリ問題を解決するための5ステップは以下の通りだ。
この中で特徴的なのが、単に環境やアプリケーション、セッティングなどについてのなどの推奨設定を羅列するのではなく、読者がおのおののマシンで、さまざまな「場合」でのメモリの量を正確に測るための方法を紹介している点である。本稿では、デスクトップ環境をGNOMEからXfce 4.4 Beta 2へ変更したり、WebブラウザをLynxにしたりとあの手この手でメモリ使用量を減らしている。これにより読者は、より具体的で現実的なノウハウとして、本稿の内容を試すことができるだろう。
ただし、お気づきのとおり、メモリ使用量を限界まで減らしたシステムが使いやすいかということはまた別の議論だ。しかし、見方を変えれば、本稿は、ある程度制約のあるハードウェアのみならず、最新のPCにおいても同様にメモリを測定し設定することで、「過負荷のサーバから少し余計にパフォーマンスを絞り出せるかもしれない」と考えることもできる。この点で、すべてのLinuxユーザー/開発者にお勧めの記事である。
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