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» 2007年06月25日 09時12分 公開

マイクロソフトの「Silverlight」、その詳細が明らかに (1/3)

Silverlightの最初のリリースはインターネットビデオを扱うものだが、最終目標はWindowsを「RIA(リッチインターネットアプリケーション)の開発、実行をするための最高のプラットフォームとすることだ。

[Greg DeMichillie,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 米Microsoftの「Silverlight」技術は、画面描画エンジン「Windows Presentation Foundation」(WPF)のクロスプラットフォーム/クロスブラウザなサブセットだ。この技術に関して新たに発表された詳細によると、Silverlightの最初のリリースはインターネットビデオを対象としたものになるが、その最終的な目標はRIA(リッチインターネットアプリケーション)向けのプラットフォームであるようだ。RIAとは、従来デスクトップアプリケーションの特徴とされてきた機能性を備えながら、ブラウザプラグインを介してWebブラウザでローカルに実行されるWebアプリケーションのこと。RIAにより、企業開発者はフル機能を備えたブラウザベースのより良いアプリケーションを開発できるようになると期待されている。またMicrosoftはSilverlightにより、Windowsを「RIAの開発/ホスティング/実行のための最高のプラットフォーム」として位置付け、Windowsの影響力を維持したい考えだ。

2段階の戦略

 まだ揺籃期にあるとはいえ、RIAはMicrosoftにとって、かつてのJavaと同様の長期的な脅威を与えている。なぜなら、デスクトップアプリケーションの代わりにRIAが広く普及すれば、コンシューマーやビジネスユーザーにとって、MacやLinuxといった代替OSはこれまでよりも実際的な選択肢となり、Windows OSのアップグレード需要が縮小することになりかねないからだ。現在、RIAを作成するためのプラットフォームとして一般的なのはAdobeのFlashだが、Flashには特にWindowsやMicrosoftの開発プラットフォームとの関連性はない。

以下の表に、Web標準ベースのアプリケーション、RIA(リッチインターネットアプリケーション)、従来のデスクトップアプリケーションの主な違いをまとめた。RIAは概して、Web標準ベースのアプリケーションと従来のデスクトップアプリケーションの中間に位置しており、デスクトップアプリケーションのユーザーインタフェース(UI)機能の多くを提供する一方で、Webアプリケーションと同様のサーバベースの導入を特徴としている。
Webクライアント標準(HTMLとAJAX) RIA デスクトップアプリケーション
メリット 非PCデバイスも含め、事実上、あらゆるOSで動作する HTMLよりもUIが充実、サーバベースの導入 UIのオプションが最も豊富、デスクトップとの統合、オフラインサポート
デメリット ブラウザの非互換性、UIが制限される、オフラインをサポートしない プラグインが必要 クロスプラットフォームでない、クライアントでのインストールと保守が必要
Microsoftの技術 ASP.NET、ASP.NET AJAX Framework Silverlight Windows Presentation Foundation(WPF)
競合技術 PHP、ColdFusion Flash/Flex Mac OS、Linux

 MicrosoftはSilverlightを新たなRIAプラットフォームとして提供することで、RIAとFlashの脅威を軽減したい考えだ。SilverlightアプリケーションはどのWebサーバからでも配信でき、Mac版のSafariも含め、複数のブラウザで動作するが、高機能のSilverlightアプリケーションを開発したいのであれば、Windows開発ツールを使うのが最も簡単な方法となる。なお、MicrosoftはSilverlightのLinux対応版に関しては具体的な計画を立てていないが、今後のバージョン展開については現在検討中で、顧客のフィードバックを参考に決定する方針という。ただし、Silverlightを成功させるためには、MicrosoftはまずFlashから市場シェアを奪う必要がある。

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