導入期限を7月30日と定めたローミング料金規制について、欧州委員会が各社の導入状況を公開した。
欧州委員会は8月2日、7月30日を導入期限と定めたローミング料金規制について、EU加盟27カ国の携帯電話各社の導入状況をWebサイトで公開した。
新規制では、欧州内であれば他国にかける場合のローミング料金は最高で1分49ユーロセント、受信の際の上限は1分24ユーロセントと定められている。欧州委員会によれば、一部の携帯キャリアは、6月30日の規制成立直後となる7月1日、もしくは7月第1週に既に導入を開始。顧客を自動的に新料金体系へと移行させているという。欧州委員会が確認できる現時点での最低料金は、電話をかける場合で1分当たり31.5ユーセント、受信の場合で1分当たり12.6ユーロセントとなっている。
導入はおおむね順調に進んでいるが、遅れているキャリアもある。95社中、欧州委員会による導入進行状況の問い合わせに回答したのは74社。回答した企業でも数社の遅れが確認されている。
欧州委員会は10月に、European Regulators Groupの協力を得て、導入状況に関する詳細な分析を行う。その結果を含めた評価を規制実施後18カ月以内にまとめ、欧州議会および欧州連合理事会に提出する。同評価をもとに、規制延長の是非、また現規制には含まれないSMS、MMS、データローミングを今後含めるかどうかが判断されるという。
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