理研、次世代スーパーコンピュータのシステム構成を決定

理研、10ペタFLOPS級の性能を持つ次世代スーパーコンピュータのシステム構成を決定した。スカラ部とベクトル部で構成される複合汎用システムで、45ナノメートル半導体プロセスや光インターコネクトなどの技術を採用する。

» 2007年09月14日 15時09分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 独立行政法人理化学研究所(理研)は9月14日、10ペタFLOPS級の性能を持つ次世代スーパーコンピュータのシステム構成を決定したことを明らかにした。今後、このシステム構成を基に、本格的に詳細設計を進める。

 この取り組みは、文部科学省が2006年度から推進している「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクトの一環として、理研の次世代スーパーコンピュータ開発実施本部が中心となって開発を進めているもの。2006年9月に理研が概念設計を開始し、2007年4月にシステム構成案が取りまとめられていたが、総合科学技術会議による評価が終了したことから、今回の発表となった。

 次世代スーパーコンピュータは、スカラ部とベクトル部で構成される複合汎用システムで、45ナノメートル半導体プロセスや光インターコネクトなどの技術を採用し、LINPACK性能で10ペタFLOPSの達成と、実アプリケーションの実行で世界最高性能を目指す。

 今後、2009年度からの製造開始に向けて詳細設計を進め、2010年度の稼働、2012年の完成を目指す。開発は、理研のほか、富士通、NEC、日立といった国産ベンダー3社が参加するまさに国を挙げて取り組むプロジェクトとなる。

全体の開発スケジュール 全体の開発スケジュール(富士通Webサイトより)

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