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» 2007年12月13日 19時37分 UPDATE

2008年以降は携帯電話決済が世界で加速――NXPが展望

NXP セミコンダクターズは、NFC(短距離無線通信)対応携帯電話の普及が2008年以降に加速するとの見方を明らかにした。

[國谷武史,ITmedia]

 NXP セミコンダクターズジャパンは12月13日、NFC(Near Field Communication、短距離無線通信)技術と市場動向について記者説明を行った。2008年以降は、NFC対応の携帯電話が電子マネーなどで利用される非接触ICの普及を後押しするとしている。

 NFCはソニーとPhilipsが共同開発した無線通信技術。13.56MHzの電波を利用し、最大10センチメートル離れた対応機器同士で毎秒424kbs(理論値)のデータ伝送が行える。2003年には「ISO/IEC IS 18092」として国際標準規格となった。

nxpnfc1.jpg イエルン・クーネン氏

 旧Philipsの半導体部門であるNXP Semiconductorsでアジア太平洋オートモーティブ&アイデンティフィケーションシニアディレクターを務めるイエルン・クーネン氏は、NFCについて「WiFiやBluetoothとの互換性もあり、組み込み製品での利用が期待される」と話した。特に携帯電話への搭載が「非接触ICを利用した電子マネーの普及を加速させる」と指摘した。

 同社とソニー、Nokiaは、NFCの普及に注力しており、2004年に普及団体「NFC Forum」を設立。2007年第1四半期にはNokiaが世界初のNFC対応端末「Nokia 6131 NFC」を発売したほか、11月にはNXPとソニーがNFCチップの開発・製造を行う合弁会社「Moversa(モベルサ)」を設立した。

 非接触ICは、主に電子決済や個人認証などの分野で利用されているが、技術規格が「ISO 14443 A(通称MIFARE)」「同B」「Felica」など複数に分かれる。サービス事業者間では異なる規格を採用するサービスの互換性確保が課題となっている。NFCは、MIFAREやFelicaなどの各種の非接触IC規格をサポートしており、搭載機器では規格の異なるサービスを相互利用できる。

nxpnfc2.jpg 日本でおなじみのFelicaは世界シェアが約7%。Philipsが開発したMIFAREは欧米や中国で採用され、70%以上のシェアを持つ

 クーネン氏は、MIFAREは欧州や中国、Felicaは日本でそれぞれ普及しているが相互利用ができないと述べる。Moversaは、2008年からNFCチップの世界展開を始め、2009年から日本の携帯電話にも実装される見通しだ。「2011年には年間に出荷される携帯電話の25%がNFC対応になる見通し。携帯電話1台で世界の電子マネーサービスを利用できるようになる」(クーネン氏)

 NXP セミコンダクターズジャパンアイデンティフィケーション事業推進部のラドバウド・ヴァン・クリーフシニアディレクターは、「Forumには、日本からもNTTドコモやKDDI、ソフトバンク、凸版印刷、JCB、家電メーカーなどが多数参加している。NFCの普及で非接触ICを利用した日本発のビジネスを世界展開できる機会が広がるだろう」と話した。

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