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» 2008年03月21日 07時05分 UPDATE

最先端のモバイル活用:GPSとBluetoothで現場到着を5分短縮――大賞受賞の綜合警備保障 (1/3)

企業の優れたモバイル活用事例を表彰するMCPCアワード大賞に、携帯電話を利用した綜合警備保障の隊員指令システムが選ばれた。

[國谷武史,ITmedia]

 モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は3月19日、企業の優れたモバイルシステム導入事例を表彰する「MCPCアワード2008」を発表した。大賞および総務大臣賞に綜合警備保障の隊員指令システムが選出された。

 今年は46件の事例のエントリーがあり、モバイル中小企業賞にエコモット(札幌市)のロードヒーティング遠隔操作システム「ゆりもっと」、モバイルコンシューマー賞にスキャンアールの携帯電話スキャン・FAX/コピーサービス、モバイルテクノロジー賞にテックエンジニアリングのサービスエンジニア支援システム「SPAT」、東邦薬品のSFA(営業支援)システム「MEISSA」がそれぞれ受賞した。綜合警備保障はモバイルビジネス賞も受賞している。

mcpcawd00.jpg 2008年の受賞者

 MCPCの安田靖彦会長は、「今年はシステムの完成度の高さやワイヤレス環境の活用、業務効率の改善で優れた効果を得た事例が相次いだ」と挨拶。また、武藤肇普及促進委員長は、総評で「審査員ごとの評価を取りまとめた結果、綜合警備保障は技術面やビジネス性、業務効率などの点で平均的に高い評価を獲得した」と選出理由を述べた。

5分短縮のカギはGPSとBluetooth

 綜合警備保障のシステム導入は、通報対応の迅速化が最大の目標だった。警備業法では通報から25分以内の現場到着を定めているが、同社では20分以内の到着を目標にしている。

 同社のシステムでは、監視センターで通報を受けると現場近くを巡回中の隊員の携帯電話に現場情報と通報内容が通知される。隊員はBluetoothを介して現場情報を業務用カーナビゲーションに入力し、現場へ急行する。現場で状況確認や対応をし、携帯電話から対応報告をするという仕組みだ。

 隊員の位置情報は、常時携帯電話から監視センターへ送られていつでも把握できるようにしているという。また、隊員がカーナビに位置情報を入力すると自動的にカーナビから監視センターへ位置情報が送信され、現場到着後に隊員が警備車両から離れると再び携帯電話から位置情報を通知するようにしている。

 位置情報の通知を携帯電話とカーナビでシームレスに切り替えることで、通報者に対してリアルタイムに到着まで状況を監視センターから知らせることができ、現場付近にいる別の隊員への応援通知も迅速にできるようになった。これにより、利用者の不安をやわらげるだけでなく、機動的な対応が取れるようになったという。また、隊員が現場へ移動する際にカーナビに目的地情報を入力する手間や、センターと隊員間の連絡が効率化されて、素早く出発できるようになった。

mcpcawd01.jpgmcpcawd02.jpg Bluetoothを利用して機器の連携を強化し、1秒単位での迅速化を実現した

 現場への到着時間はシステム導入前に比べて2分30秒短縮され、応援人員の到着は5分30秒短縮された。また、コスト面では通信費を年間5000万円、隊員の装備費用を年間8000万円それぞれ削減できたという。従来は無線機と携帯電話、ポケベルを隊員に装備させていた。

 通報対応の強化以外にも、従来はセンターを介した隊員間の連絡を直接できるようにしたほか、拠点ごとの担当エリアを広域展開できるようにしたという。セキュリティ面では、対応が完了すると端末から通報情報が自動で削除され、端末を紛失した場合にも遠隔操作で端末のデータをすべて削除できるようにし、情報漏えい対策を強化しているという。

 なお、隊員が持つ端末にはKDDIの法人用端末を導入し、特にバッテリ容量を拡大することで通信頻度が高まっても長時間利用できるようにしている。

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