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» 2008年06月18日 17時15分 UPDATE

省エネを推進:IBM、ポータブルデータセンター製品群を発表

Sun Microsystemsの「Project Blackbox」やMicrosoftおよびRackableのポータブルマシン構想に対抗すべく、IBMが省エネを推進するプロジェクトを打ち出している。

[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK

 IBMは先週、自社やクライアントのデータセンターにおけるエネルギー効率向上を図る10億ドル規模のプロジェクト「Project Big Green」にかんし、新たな製品やサービスを発表した。

 IBMは2007年5月から同プロジェクトを始動させている。8月には、同社の約3900台に上るサーバを、Linuxの稼働する33台の仮想「System z」メインフレームに統合し、消費電力およびカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)を削減する計画が明らかにされた。

 温室効果ガスの総排気量という観点から気候に影響を与える人間の営みを、二酸化炭素の排出量を単位として計測したものがカーボンフットプリントだ。具体的には、空気中に放出された二酸化炭素もしくは炭素の量(単位はトン)を、年間ベースで算出する場合が多い。

 Big Greenプロジェクトの次なる段階へ進むに当たり、IBMは6月後半に新たなソフトウェアおよびハードウェアと関連サービスの提供を開始する。データセンター機器の消費電力や放熱量を抑制するよう設計されている。

 以前は「Blue Pod」シリーズと呼ばれ、正式名称を「Portable Modular Data Center(PMDC)」というこの製品ラインには、グリーンデータセンターを実現する事前設定済みの各構成要素や新型サーバ、ストレージアレイ、エネルギー効率を上げるソフトウェアなどが含まれている。

 Blue Podシリーズ最大の特性の1つが、フル機能を完備するターンキー式データセンターのポータブルパッケージだ。Sun(2年前にBlackbox製品をリリース)やRackable、Microsoftといったベンダーもこの種のポータブルデータセンターを提供しており、製品のサイズは8フィート×20フィートもしくは8フィート×40フィートとなっている。

 IBMの国際サイトおよび施設向けサービス担当副社長を務めるスティーブ・サムズ氏は、「フル機能を備えた“プラグ・アンド・プレイ”式データセンターなら、世界中どこへでもわずか12〜14週間のうちに直送し、設計し、構築することが可能である」とeWEEKに対して語った。

 「このソリューションは、ITラック、冷却ユニット、UPSおよびバッテリ、消化システム、配電、リモート監視などのデータセンターインフラストラクチャを完全に網羅している。PMDCの設計および構築コストは、個別仕様の高床式ソリューションと比べて最大30%も低く、二酸化炭素排出量に至っては50%までの削減が可能になる」(サムズ氏)

 Blue Podラインはクラウドのコンピュータ処理能力を使用することもでき、IBMはこれを「Portable and Flexible Computing Power」を呼んでいる。

 世界のあらゆるところで即座に同製品を稼働させられるのはプラグ・アンド・プレイ機能があってこそだと、サムズ氏は言う。複数の場所で反復可能なデザインを実装できるため、データセンターの統一性、親和性、利便性は著しく高まる。

 また、モジュラーデザインを採用したことで、スケーラビリティの向上や既存のデータセンターをすばやく拡張し、成長させることも望めるようになった。

 サムズ氏は、「PMDC(ユニット)は、遠隔地にあるオフィスや仕事現場、一時的な作業場およびディザスタリカバリ用サイトにオンサイトインストールできる」と述べ、完全な機能を持つデータセンターを構築するには「電源と水道、通信設備さえあればいい」と話した。

 Blue Podsラインは、オープンアーキテクチャおよび業界標準の19インチラックに対応し、1コンテナあたり最高1428基のブレードサーバか、同1178基の「IBM iDataPlex」サーバに対するマルチベンダーサポートを有している。

 PMDCの購入には、データセンタープランニングおよび設計サービス、サイト運営サービス、インストール支援サービス、IT機器移動および設置サービス、システム起動および検証サービスなど、IBMの各種サービスがセットとして付帯するという。

 IBMは、米国およびカナダのクライアントをサポートするカナダ・ブリティッシュコロンビア州のホスティング企業RackForce Networksにおける、グリーンデータセンターの構築に関与していることも公表した。2008年後半に完成する予定の同データセンターは、最先端の省エネ技術を利用した15万平方フィートの施設となり、グリーンデータセンターとしては世界最大クラスを目指していると、サムズ氏は述べた。

 2007年中にIBMが各国で設計および構築したグリーンデータセンターは、計40カ所以上におよぶという。

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