「なんで真っ青なのよー」ひとり言をつぶやきながら、サーバの再起動を試みるわたし。しかし、OS が起動してこない。「ディスクが読めない」というメッセージが英語で表示されている。どうやらファイルサーバのCドライブがお亡くなりになったようだ……って、あれ?
このファイルサーバは OS がCドライブに、データがDドライブに入っており、どちらもハードウェア的にミラーリングされている。プライマリーのCドライブに何かがあったときは自動的にセカンダリーのディスクに切り替わるはず。
なんで切り替わらないのよー!
Windows のソフトウェアRAID なら起動ドライブの変更作業が必要だが、ハードウェアRAID だからその必要もないはずだ。となると、疑わしいのは RAID コントローラーかな? でも、代わりの RAID コントローラーを試しても結果は同じ。どうして?
実は「ミラーリングしていたセカンダリードライブも故障」していたのだ。Cドライブのプライマリー、セカンダリーのハードディスク両方が故障していたのである。さらに、RAIDコントローラーそのものも故障していることが分かった。ここから先は推測だけど、RAID コントローラーが故障したことが直接の原因で、この RAID コントローラーが何かしでかして両方のディスクを壊したのではないだろうか。そうでも考えないと、RAIDコントローラーと2台のディスクがいっぺんに壊れる確率は、宝くじに当たるよりずっと低いはず……。しかし、その宝くじよりも低い確率の出来事が目の前で起こっている。しばらく固まってしまうわたし。
わたし 同時にドライブが故障するってどういうこと!?
だれかに問いただすわけではないのに、ついボヤいてしまう。でもわたしには、部品の交換と、バックアップからの復元作業が待っている。後は時間との勝負!
ハードディスクをミラーリングしていたって、両方とも壊れてしまったら元も子もない。第一、ミラーリングは決してバックアップではない。PCの操作によってハードディスクから削除されたファイルは、ミラー側のディスクでも削除されてしまうのだから。たとえそれが誤った操作で削除してしまったとしてもだ。ディスクの冗長化をしていてもバックアップは大切だ、とあらためて感じた事件だった。
ところでバックアップが大切だというのは、個人だって当てはまる。
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