がんばれ日立伴大作の木漏れ日(2/4 ページ)

» 2009年03月25日 17時21分 公開
[伴大作(ICTジャーナリスト),ITmedia]

ブレードサーバの市場規模

 ちょっと古いレポートだが、@ITの2007年8月24日の記事によると、IDCが発表した調査レポートでブレードサーバ市場が高い伸びを世界的に示していると報じられている。

 それによると、全世界を対象とした2007年第2四半期のサーバ市場の内で、対前年比で36.6%の伸びを示し、出荷額は8億7500万ドル(1000億円)に達したという。マーケットシェアは1位がヒューレット・パッカードで47.2%、2位がIBM、32.3%だ。

 四半期ベースなので、単純に4倍するのは気が引けるが、恐らく、07年の世界の市場規模は4000億円程度だったと推測される。一般に日本市場は世界の10%程度を占めるといわれているので、07年の日本のブレードサーバ市場規模は400億円程度だろう。

 これらはサーバ単体(キャビネットを含む)の数字である。今回の日立の発表がストレージやネットワークを含んでいるので単純な比較はできないが、日立が3年間で800億円程度を出荷したという発表や、北野氏の先行するIBMやHPと互角の戦いをしてきたとの発表にはちょっと違和感を持たざるを得ない。

 経験的に国産勢の半分、つまり15%程度のシェアが日立と見るのが妥当だろう。そうすると日立の今回の発表800億円を3年で按分した金額、およそ300億円程度がブレードでもたらされている売上高とみられる。日立の発表で、この売上高にはストレージ、ネットワーク、サポートまで含まれているとの話なので、ブレードサーバの売上は恐らく60%程度、180億円ぐらいだ。そうなると、前述の日本のブレードサーバ市場規模とほぼ一致する。

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