IBM、データ分析・意思決定支援ソフト「System S」発表“ストリームコンピューティング”製品

「System S」は、株価、小売り販売、気象情報など、変動し続ける膨大なデータを高速で分析し、意思決定を支援する。

» 2009年05月14日 16時32分 公開
[ITmedia]

 米IBMは5月13日、企業の意思決定を支援するデータ分析ソフトウェア「System S」を発表した。情報統合ソリューションInfoSphereの一部「InfoSphere Streams」として提供する。

 System Sは、IBM研究所が6年にわたって取り組んでいる「ストリームコンピューティング」プロジェクトの成果を製品化したもので、株価、小売り販売高、気象情報などの、変動し続ける膨大なデータを「リアルタイムで」分析するという。

 IBMはSystem Sの開発者ツール、アダプター、テストアプリケーションを含む試用版を無料で提供している。System Sのために新たに構築した言語SPADE(Stream Processing Application Declarative Engine)により、System Sを使ったアプリケーションを開発できる。

 既に大学や研究施設などがSystem Sを試験的に使っているほか、IBMはカナダの投資銀行TD Securitiesと協力し、System Sを使った自動株取引システムのプロトタイプを開発している。スーパーコンピュータBlue Gene/Pでこのシステムを稼働させたところ、従来の金融取引システムの21倍の速度でOPRAの価格情報を分析したという。

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