冒頭で取り上げた「流行語大賞」でもトップテン入りした、最近話題の「事業仕分け」。中でも「スーパーコンピュータ」についてオルタナブロガーが盛り上がっている。特に「3800万円のスパコン」について複数のエントリーがあり、さまざまな角度から書かれているので、読み比べてほしい。
ブロガー | ブログ | 3800万円のスパコンを語る |
---|---|---|
岩永慎一氏 | 「THE SHOW MUST GO ON」 | 3800万円のスーパーコンピューターというものの意味を考えてみた |
坂本英樹氏 | 「坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング」 | 今、自作スパコンがアツイ!?- サーバー、DC、使う人が作る時代へ |
玉木栄三郎氏 | 「ビジネスをデザインするブログ」 | スパコン 3800万円で日本最速 |
成迫剛志氏 | 「成迫剛志の『ICT幸福論』」 | スパコン 3800万円で日本最速が完成 |
山口陽平氏 | 「一般システムエンジニアの刻苦勉励」 | 3800万円のGPUスパコンの光と影 |
事業仕分けによるスーパーコンピュータ予算の削減については、冷静な意見が寄せられた。竹内義晴氏「竹内義晴の、しごとのみらい」の次世代スーパーコンピューターの予算削減は悪か―制約の中から生まれる本当の知恵の中で書かれた、制約があるからこそ頭を使うようになるのではないか、というものだ。
加藤和幸氏「てくてくテクネコ」のスパコンと新東京タワーは目的が重要を併せて読むと、おのずと答えが導き出されてくるだろう。技術開発にお金が掛かるのは確かかもしれない。しかし、お金を掛けるその目的を見失ってはいないだろうか。
スーパーコンピュータで1番を目指すことが目的ではなく、1番のスーパーコンピュータを使って何を成すのかが問題ではないのか。加藤和幸氏が書くように、「世界一は副次的な目的」のはずだ。建設中の「東京スカイツリー」も、中国で建設中のツリーよりも低くなることが分かったからといって、急きょアンテナ部分を延長して世界一にするのは無意味なのだ。
1番を目指すなと言っているのではない。しかし、佐藤比呂志氏「隠れた財産」の事業仕分けスーパーコンピュータや、成迫剛志氏「成迫剛志の『ICT幸福論』」の次世代スパコンに勝算はあるのか?でも指摘されるように、「目的」をしっかり明示しなければ、限りある予算を注ぎ込むことはできないだろう。
スーパーコンピュータの予算はこれから復活する可能性があるとのことだが、谷川耕一氏「むささびの視線」の事業仕分けに似たようなことは企業では当たり前で指摘されるように、重要なのは予算を復活することではなく、その中身なのだ。
そのためには、小林啓倫氏「シロクマ日報」のなぜ記録を残すのかにあるように、それらの議論をしっかりと記録することが必要だ。議論の中でさまざまな意見が出てくるのはいい。その過程が記録され公開されれば、問題点も浮き彫りになってくる。そういう意味でも、事業仕分けが公開されたのは意味があったといえよう。
また、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の民主党政権のICT政策と予算重点分野についてでは、民主党政権が目指す方向性が紹介されており興味深かった。事業仕分けでセンセーショナルなところだけがマスコミ報道されるが、あらためて全体を見直したい。電子経済産業省アイディアボックスの実施結果とフォローアップについてでは、電子政府の取り組みに関する実証実験について紹介された。林雅之氏が書くように、これだけで終わらずにほかの省庁にも展開されるようになれば、良い方向に進んでいくだろう。
斉藤徹氏「in the looop」の【速報】次世代iPhone,テスト開始かという情報が出た。いま買うべきか、それとも次世代iPhoneが出るまで待つべきか。まだiPhoneを持っていない筆者のような人は、思わず迷ってしまいそうだ。
イギリスでは、末岡洋子氏「欧州の視点」のスーパーマーケットで「iPhone」を――英Tesco MobileがiPhone提供で紹介されたように、iPhoneは身近な存在になっている。
オルタナブロガーでは久野麻美子氏「ポジティブ果実のなる木」が、iPhoneファミリーの仲間入りをしましたと報告した。docomoからの移籍組である。
その一方でiPhoneをやめた人もいることが、松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」の「iPhoneやめました」でちょっと考えたで触れられている。吉岡編集長がiPhoneをやめた理由について、読者はどう思っただろうか。ノートPCを持っていない筆者の場合は、逆に普通の携帯電話をやめてiPhoneに統一すればよいのかもしれない。
iPhoneの弱点の1つである文字入力について、ITmedia海外速報部・佐藤由紀子氏「海外速報部ログ」がiPhone向けキーボード決定版かも!(ただし英語用)を紹介した。日本語に対応していないのは残念だ。
iPhoneはアプリで拡張するのが特徴の1つだ。iPhoneアプリ登録却下報告サイト「app rejections」では、登録されなかった情報を共有するサイトを紹介。iPhoneアプリを開発しようとする人にとっては、貴重な情報源となるだろう。
坂本英樹氏「坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング」の日本で無理そうだけど面白い:iPhoneを端末にクレジットカード課金―Squareで紹介された技術は興味深いが、実際に使うには抵抗があるだろう。
iPhoneアプリとmixiやモバゲーアプリの収益状況を比較したのが、斉藤徹氏「in the looop」のmixi,モバゲー,iPhone 徹底比較 「どのアプリが一番儲かるか?」というエントリー。ソーシャルゲームアプリを開発して収益を上げようとする人は、目を通すことをお勧めする。
iPhoneの使い方として興味深かったのが、松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」の旧型ポメラからテキストをiPhoneに転送する画期的方法を考えたと、大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」のiPhoneを外付けHDDの代わりに使う。特に後者は驚きだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.