「Googleを襲った攻撃コード、作者は中国の専門家」の報道

中国政府の関与が疑われている昨年のGoogleへのサイバー攻撃で、中国のセキュリティコンサルタントが作成した攻撃コードが使われていたことが分かったと報じられている。

» 2010年02月23日 09時25分 公開
[ITmedia]

 昨年末に米Googleなどの米国企業に対して高度なサイバー攻撃が行われたが、その攻撃で使われたコードを作成した中国人の身元が特定されたとFinancial Timesが伝えている。

 同紙は米政府の研究者の話として伝えたところによると、米当局の調査で、中国の30代のフリーランスのセキュリティコンサルタントが攻撃プログラムの一部を作成したことが分かった。このコンサルタントは、Internet Explorer(IE)の脆弱性を利用してコンピュータに侵入し、スパイウェアを植え付けるコードを書いたという。この人物がサイバー攻撃を仕掛けたわけではなく、中国政府の関係者が彼のコードを特別に入手したと同紙は報じている。

 Googleは1月に、中国からとみられるサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。攻撃は人権活動家のGmailアカウントを狙ったもので、中国政府がかかわっていると言われているが、政府は関与を否定している。

 数日前には、このサイバー攻撃が中国の2つの学校から発せられたことが分かったと報じられた。学校側は「根拠のない報道」だと否定している。

 Googleはこの攻撃と中国政府の検閲要求を理由に、中国市場から撤退する可能性もあると発表した。これを受けて、ヒラリー・クリントン米国務長官が中国のネット検閲を批判するなど、米中間の問題に発展している。

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