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» 2010年03月18日 16時47分 UPDATE

日本でも発表:企業ITのボーダレス化を支援する新サービスや製品、シスコが発表

シスコシステムズは、企業でのIT利用のボーダレス化を支援する新たなサービスや製品を発表した。同社が推進する「ボーダレスネットワーク構想」を具現化するものだという。

[國谷武史,ITmedia]

 シスコシステムズは3月18日、企業でのIT利用のボーダレス化を支援する新たなサービスや製品を発表した。同社が推進する「ボーダレス ネットワーク構想」を具現化するもので、「ボーダレス アクセス」という名称のソリューションとして展開する(米国での発表記事はこちら)。

 同日発表したのは、新サービスが企業内の電源管理を実現する「Energy Wise」、システム利用者の属性情報でセキュリティを確保する「TrustSec」、安定した映像コミュニケーションを支援する企業向けの「Medianet」の3種類。これらサービスを段階的に使えるようにしていくという新製品が、L3の固定スイッチング機器「Catalyst 3750-X」「同3560-X」、同L2製品の「2960-S」など。

 同社では2009年10月にボーダレス ネットワーク構想を発表しており、企業システムの利用者がデバイスやアクセス環境などに左右されず、必要なアプリーションを安全でシームレスに利用できること、また、こうした環境の管理を効率的にできる手段を提供するとしている。

 新サービスのEnergy Wiseでは、サーバやネットワーク機器、PCの電源を集中制御、管理し、エネルギーの消費状態やコストを分析して管理者が把握できる手段を提供する。6月以降に集中管理ツール「Energy Wise Orchestrator」を発売する予定で、同製品では企業内のIT機器の6割を管理できるといい、将来的にビル内の照明装置などの制御も視野に入れている。

cba01.jpg Energy Wise Orchestratorの分析画面

 TrustSecは、システム利用者の属性情報と利用可能なシステムのポリシーをひも付け、認証と通信経路における暗号化を可能にする。属性情報とは、利用者の雇用形態や職位などの権限に加え、日常的に利用する時間やデバイスなどの要素も加味したもの。従来のアクセス制御ではIPアドレスなどを利用することが多く、管理が煩雑になる課題があった。このサービスではIPアドレスを使わず、利用者とシステムのひも付けをグループ化することもでき、管理が効率化され、利用者の認証強度も高まるという。

cba02.jpg TrustSecでの利用者認証の概要

 認証された利用者とシステム間(同サービス対応スイッチ)の通信は、MACSecという暗号化を行う。現状のTrustSecに対応する機器は、今回発表した3750-X、3560-X、データセンター向けスイッチのNexus 7000のみで、サービスをフルに利用できるのは今後になる。

 Medianetは、同一のIPネットワーク上で、有線や無線を問わず、高解像度の映像を使ったコミュニケーション手段を安定した品質で提供するもの。既に通信事業者などには提供しているが、今後は企業ネットワーク環境にも展開する。例えば、ビデオ会議にノートPCで参加した社員が移動しながらでも、やりとりの中断や映像の乱れなどが発生せず、安定してコミュニケーションが取れる。

 同社では、利用者の環境が変化してもシステムを自動構成する技術や、安定通信を確保するためのネットワーク制御や帯域管理、通信内容を適切に識別できる技術などを投入していく。

 新製品の3750-X、3560-Xは、新サービスへの対応に加え、高スループット化や効率的な電源利用を可能にした。また、2960-Sでは3750-Xや3560-Xと類似した機能を安価に導入できるL2スイッチとして展開する。3750-Xと3560-Xは5月1日に、2960-Sは4月1日にそれぞれ発売する予定。

cba03.jpg Catalyst 3750-X
cba04.jpg Catalyst 2960-S

 3750-Xおよび3560-Xでは、10Gbpsへのアップリンクがオプションで可能なほか、3750-Xにはスタック構成によってシャーシ間での電源の共有および効率的な配分はできる「StackPower」技術を搭載した。2960-Sでは、10Gbpsの2つのポートモジュールを使ったスタック構成が可能な「FlexStack」技術を搭載しており、消費電力量も業界水準の半分程度だという。

 会見した平井康文副社長は、「当社では映像、コラボレーション、仮想化を重点項目に挙げており、ボーダレス化は、この3つの項目を支える重要なものになる」と話し、企業におけるシステム利用の垣根の解消に向けて、今後もボーダレス化を推進すると表明した。

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