Gumblar攻撃で新たな影響を確認、犯罪に加担させる狙いか

JPCERT/CCは、感染したコンピュータをサイバー攻撃に加担させようとするマルウェアに注意するよう呼び掛けた。

» 2010年04月28日 16時41分 公開
[ITmedia]

 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は4月28日、Gumblar攻撃を通じて感染するマルウェアに新たな特徴が見つかったとして、注意を呼び掛けた。

 このマルウェアには、Gumblar攻撃によって改ざんされたWebサイトを閲覧した場合に感染する恐れがある。マルウェアはユーザーのコンピュータに存在する脆弱性を悪用して不正に操作し、国内外のWebサイトへDDoS(分散型サービス妨害)攻撃を仕掛けるという。

 DDoS攻撃以外にも、感染したコンピュータでは偽セキュリティソフトによる恐喝やユーザーが意図しないJavaの起動、PCの動作が不安定になるといった症状が出る。悪用される脆弱性は、AdobeのAcrobat、Adobe Reader、Flash Player、Java(JRE)、Microsoft Windowsなどの製品に存在するもの。いずれもベンダーから修正パッチが提供されており、脆弱性を解決していれば感染する危険は少ない。

 Gumblar攻撃を通じて感染するマルウェアは、FTPアカウントといった情報を盗むものや、別のマルウェアを呼び込むダウンローダーなどが多い。しかし、JPCERT/CCが注意喚起したタイプはコンピュータをサイバー攻撃に加担させる新たなもので、感染したユーザーは被害者であると同時に攻撃者にさせられてしまう非常に危険な手口といえそうだ。

関連キーワード

Gumblar | JPCERT/CC | 注意喚起 | DDoS攻撃


企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック

過去のセキュリティニュース一覧はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ