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» 2010年05月29日 08時30分 UPDATE

ビジネスマンの不死身力:「得意な五感」と学習効果の関連性

新たな技術や情報の学習に悩む人は、得意な五感を活用したインプットとアウトプットをお勧めする。

[竹内義晴,ITmedia]

少し考え方を変えることで、仕事を楽しく充実したものに。「ビジネスマンの不死身力」では、そのノウハウをお伝えします。


 IT業界の情報や最新技術は、目まぐるしく変化する。場合によっては、短期間で新しい専門知識やプログラムのスキルを習得しなければならない。だが、日々進化する技術や増え続ける情報量に消化不良を起こし、なかなか身に付かないと悩む人も多いはずだ。

 だが、最新の情報や技術だからこそ、これらを専門知識として身に付けておくと、顧客や社内からの信頼も高まる。そこで今回は、五感を活用した効果的な学習法を紹介する。勘所は、「得意な五感」を使って情報のインプットとアウトプットを行うことだ。

得意な五感を生かした情報のインプット

 わたしたちが情報を収集する場合、目(視覚)や耳(聴覚)、体の感覚(触覚、味覚、嗅覚)といった五感を活用する。では、情報の理解や習得の際に使う五感が人によって異なることを知っているだろうか。

 例として、仕事で一番うれしかった経験を思い出してほしい。当時の場面が映像のように浮かんできたり、掛けてもらった一言が聞こえてきたり、その時に感じたうれしさがこみ上げてきたりするなど、人によって感じ方はさまざまなはずだ。

 これは、人によって「得意な感覚」が異なるからである。視覚を使うのが得意な人は頭に映像が浮かび、聴覚が優れている人は音の情報が聞こえてくる。体の感覚に秀でている人は、「わくわく」「どきどき」といった感じ方をする。これを心理学用語では「優位感覚」と呼ぶ。

 学習に有効なのは、この優位感覚を生かすことだ。新しい技術やサービスの使い方を覚える場合なら、視覚に優れている人はマニュアルの絵や図を確認し、聴覚が得意な人はセミナーなどに行き、情報を音として聞いてみる。体の感覚に強みがあるなら、試しに使ってみることがお勧めだ。まずは過去の経験を基に、自分がどんなスタイルだと学びやすいか、どの五感に優位性があるのかを確認しよう。

インプットした情報を積極的にアウトプットする

 次のポイントは、積極的にアウトプットをすることだ。頭で学んだ情報を整理することにより、「分かったつもりの状態」を回避できる。絵や図に書く、音読するといった得意な五感に応じたアウトプットを意識するのだ。

 頭の中にある考えをアウトプットするのに、ブログは格好のツールだ。インプットを言葉にするのは難しい作業だが、まず書き起こすことから始めてみよう。実際に文字にすることで、その内容を自分が理解できているかが分かる。より理解を深めるには、「人に伝わる文章」を意識した質の高いアウトプットを心掛けよう。

アウトプットは次のインプットとなり、新たな気付きを生む

 自分でアウトプットした情報を一番近くで見聞きしているのは自分自身だ。アウトプットした情報は、実は新たなインプットの対象となる。五感を通じてアウトプットを再確認することで、その情報が頭の中にあるほかの情報と関連付けられ、新たな気づきやアイデアが生まれることもある。

 例えば、本連載「ビジネスマンの不死身力」を執筆する際、書き上がった文章を何度か読み直す。五感を通じて新たな情報としてインプットをし直すと、「今回伝えたかったことはこの内容だ」と納得したり、「本当に言いたかったことと少し違うような気がする」と違和感を抱いたりする。

 違和感がある時は、アウトプットとインプットの作業を繰り返し、腹に落ちるまで文章を修正する。これにより、伝えたかったことに対する理解と納得感が生まれる。さらにアウトプットとインプットの過程で、書く予定がなかった関連知識や体験を思い出し、構想よりもいい文章に仕上がることもある。


 五感を最大限に活用しながらインプットとアウトプットを繰り返す――。これは新たな気付きを生み出す源泉となる。こうして身に付けた知識やノウハウは、顧客や同僚からの信頼獲得につながっていくだろう。

著者プロフィール:竹内義晴(たけうちよしはる)

 竹内義晴

テイクウェーブ代表。ビジネスコーチ、人財育成コンサルタント。自動車メーカー勤務、ソフトウェア開発エンジニア、同管理職を経て、現職。エンジニア時代に仕事の過大なプレッシャーを受け、仕事や自分の在り方を模索し始める。管理職となり、自分が辛かった経験から「どうしたら、ワクワク働ける職場が作れるのか?」と悩んだ末、コーチングや心理学を学ぶ。ちょっとした会話の工夫によって、周りの仲間が明るくなり、自分自身も変わっていくことを実感。その体験を基に、Webや新聞などで幅広い執筆活動を行っている。アイティメディア「オルタナティブ・ブログ」の「竹内義晴の、しごとのみらい」で、組織作りやコミュニケーション、個人のライフワークについて執筆中。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』がある。Twitterのアカウントは「@takewave」。




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