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» 2010年09月30日 19時07分 UPDATE

スマートフォンやタブレットを業務利用するインフラ――IIJが今秋から提供

IIJは、スマートフォンやタブレット型端末をビジネスで利用するために必要な管理基盤やネットワーク、アプリケーション環境を包括的に提供する。

[國谷武史,ITmedia]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は9月30日、モバイル端末を業務利用するために必要な管理基盤やネットワークなどで構成される「IIJ GIO スマートモバイルソリューション」を11月から提供すると発表した。OSやハードウェアが異なる端末を一元的に運用できる本格的なソリューションとなる。

 同ソリューションは、Windowsベースの業務アプリケーションをモバイル機器で利用するために仮想化基盤、認証ゲートウェイ装置の「IDゲートウェイ」、ネットワークサービスの「IIJ mobile」および同社のバックボーン回線、端末のセキュリティ管理などが行える「Smart Mobile Manager」サービスで構成される。iOS、Android、Windows Mobileの各OSを搭載した端末から専用のモバイルWi-Fiルータを介してIIJ mobileにVPN接続し、仮想化された業務アプリケーションを利用する仕組みである。

iijmobilesol01.jpg IIJ GIO スマートモバイルソリューションの基本サービス構成

 近年はスマートフォンやAppleのiPadのようなタブレット型機器の普及が進む。また、社員の生産性向上を目的としてオフィスの外でもモバイル機器を利用して業務が行える仕組みを検討する企業が増えつつある。だが実際に導入するとなると、異なる端末を管理する煩雑さ、ネットワークにおけるセキュリティ確保、アプリケーションの運用環境などを検討すべき課題が多い。

 執行役員 マーケティング本部 松本光吉本部長は、「最近は仮想デスクトップも注目も集めるが、大規模なシステム構築が伴うので様子見の企業が少なくない。リモートデスクトップのような簡易な仕組みもあるが、セキュリティに不安があるという声がある。本ソリューションは両者の課題を解決するものだ」と説明した。

 同ソリューションで特に注目されるのが、ネットワークの部分とSmart Mobile Managerとなる。ネットワークはモバイルWi-Fiルータ、IIJ mobile、同社のバックボーン回線、IDゲートウェイで構成される。一見すると複雑だが、この構成によってIDゲートウェイから端末にプライベートIPアドレスを割り当てることが可能になる。オフィスの外にいるユーザーに社内LANの環境を提供できる。従来のインターネットVPNによるサービスでは、端末にグローバルIPアドレスが割り当てられるため、サイバー攻撃者の標的になるリスクがあるという。

 Smart Mobile Managerは、端末が紛失や盗難に遭った場合に、管理者が遠隔操作で保存されたデータ消去やロックができる。GPS搭載端末であれば、所在を追跡できるほか、端末の機能を制限したり、ソフトウェアの変更を禁止したりもできる。

iijmobilesol02.jpg Smart Mobile Managerの管理コンソール。端末のデータ消去やロックの実施状況を確認できる
iijmobilesol03.jpg 管理者が遠隔操作でロックしたNTTドコモのAndroidスマートフォン「SO-01B」の画面。表示するメッセージは任意に指定できる

 こうした管理のためのサービスやシステムは、ITベンダーや通信事業者も提供しているが、Smart Mobile MangerのようにiOS、Android、Windows Mobileの3種類のOS環境に対応するものは現時点ではほとんどない。当初はデータ消去の機能のみを提供するが、2011年春以降にはすべての機能を提供する予定だという。

 端末で利用するためのアプリケーションは、IIJのデータセンター内に構築される米Citrix SystemsのXenAppのサーバにホストされる。IIJのデータセンターとユーザー企業のシステムは閉域網で接続され、モバイル環境で処理されたデータは安全にユーザー企業のシステムに反映されるとしている。なお、端末側に事前にCitrixがアプリケーションストアなどで無償配布している「Citrix Receiver」をインストールする必要がある。

 予定される利用価格は、100ユーザー環境(同時接続25ユーザー)の場合で「モバイルアプリケーションゲートウェイ」(ネットワークおよびアプリケーションの仮想化基盤など)が月額25万8000円から、初期費用が18万5000円から。Smart Mobile Managerは当面は無償で、機能拡張時に有償化する。このほかに、専用のモバイルWi-Fiルータのレンタル料(2年契約で月額800円程度を想定)と通信料金(月額5700円程度)、端末の料金が必要になる。

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