IE9に行動追跡防止機能、プライバシー保護強化へ

IE9のリリース候補では、サードパーティーサイトによる迷惑な行動追跡を防止できる新機能をオプションで提供する。

» 2010年12月08日 07時56分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米Microsoftは次期Webブラウザ「Internet Explorer(IE)9」のリリース候補で、広告サイトなどによるユーザーの行動追跡を防止できる機能をオプションで提供する。12月7日付のIEブログで明らかにした。

 現状ではユーザーが特定のWebサイトを閲覧すると、そのサイトに広告やコンテンツを配信している別のWebサイト(サードパーティーサイト)にも、そのユーザーの行動に関する情報が提供される仕組みになっている。

 しかしユーザー側で情報提供をコントロールできる手段はほとんどなく、米連邦取引委員会(FTC)や欧州連合(EU)などが、Webブラウザを通じたプライバシー保護措置の強化を求めていた。

 IE9のリリース候補ではこうした懸念に応えて、サードパーティーサイトによる迷惑な行動追跡を発見・防止できる「トラッキングプロテクション」(追跡防止)機能をオプションで提供する。ユーザーは「トラッキングプロテクションリスト」(TPL)を管理して、自分の行動追跡を許可するサイトと許可しないサイトを選別できるようになる。これにより、業界のニーズとのバランスを取りながら、ユーザーのプライバシー保護を目指すとしている。

 ただし、サードパーティーサイトを遮断すると一部のコンテンツが表示されなくなったり機能しなくなったりすることもあるため、デフォルトに変更は加えない方針。Microsoftは「ブラウザ用のツールを提供し、ユーザーがそれをどう使うかを選択できるようにする」としている。

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