中堅・中小向けにブレードサーバを強化 NEC

NECは従来製品をさらにコンパクト化、省電力化したブレードサーバを発表した。

» 2010年12月20日 14時22分 公開
[伏見学,ITmedia]

 NECは12月20日、サーバやストレージ、ネットワーク機能をコンパクトに集約したブレードサーバ製品「Express5800/SIGMABLADE」を強化し、中堅・中小企業市場向けに展開していくと発表した。

NEC プラットフォームビジネスユニット 支配人の赤津素康氏 NEC プラットフォームビジネスユニット 支配人の赤津素康氏

 今回強化したのは、ブレードシャーシに収納可能なUPS(無停電電源装置)ユニットやテープバックアップ装置、IO共有スイッチを製品化した点。これによりシステム統合に必要な製品を1つのシャーシに集約でき、従来のシステムと比べてラック消費スペースを50%以上、消費電力を約30%削減したほか、重量を約55%も軽量化した。電源ケーブルやLANケーブルの本数もこれまでの10分の1になるという。

 NECが主な販売ターゲットとするのは、サーバ8台以下で社内システムを運用する中堅・中小企業。IT調査会社のガートナー・ジャパンによると、これらの企業では、コスト削減を目的としたサーバの仮想化、物理的なサーバ統合、省電力機器へのリプレースなどをIT投資の注力分野に挙げている。NECでプラットフォームビジネスユニット 支配人を務める赤津素康氏は「(同製品が実現する)コンパクト、高運用性、省電力は中堅・中小企業のプラットフォームとして最適だ」と意気込む。

 製品の強化に加えて、その販売体制にも力を注ぐ。ブレードサーバを含むNECのプラットフォームシステムの販売を支援するために、スペシャリスト約30人体制の専任組織「ITNWソリューションセンター」を今年10月に立ち上げ、営業部門やチャネルパートナーに対して技術的なサポート、教育などを行っていく。

 価格は、ブレードシャーシ「SIGMABLADE-M」、UPSユニット、ネットワークスイッチ、運用管理ソフトウェア「SigmaSystemCenter」などをまとめた「SIGMABLADEシステム統合基本セット」が49万8000円から。ブレードサーバは別売で、インテル Xeon プロセッサ L5630を搭載する「Express5800/B120b-h」が34万5000円から、同 L5640の「Express5800/B120b-Lw」が44万8000円から、同 X5650の「Express5800/B120b」が39万8000円から。SIGMABLADE全体で年間2万台の販売を目指す。

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