SAP決算、ソフトウェア収入が過去最高の35%増

SAPの第4四半期決算は、売上高は27%増と好調だったが、著作権侵害をめぐるOracleへの賠償金13億ドルの影響で純利益は36%減だった。

» 2011年01月27日 12時32分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 独SAPは1月26日(現地時間)、第4四半期(10〜12月期)決算を発表した。売上高は前年同期比27%増の40億5800万ユーロだったが、純利益は米Oracleに支払う賠償金13億ドルが響き、前年同期比36%減の4億3700万ユーロ(1株当たり37ユーロ)だった。

 同社は2007年に著作権侵害でOracleから提訴されており、昨年11月に米連邦地裁がSAPに13億ドルの賠償金支払いを命じた。

 賠償金支払いの影響を除けば好調で、ソフトウェア部門の売り上げが35%増の15億700万ユーロと過去最高、ソフトウェアおよび関連サービス部門の売り上げも28%増の32億73000万ユーロだった。2010年7月に買収を完了した米Sybaseによる売り上げを除くと、ソフトウェアおよび関連サービス部門の売上高は前年同期比21%増になる。

 通年では売上高は前年比17%増の124億6400万ユーロ、純利益は4%増の18億1600万ユーロ(1株当たり1.53ユーロ)だった。

 同社の共同CEO、ビル・マクダーモット氏は発表文で「この業績は、SAPが成長企業として復活したことを証明している。特に急成長している新興国市場での売り上げが好調だった」と語り、2011年以降についても自信を見せた。

 2011年通年の見通しについては、ソフトウェアおよび関連サービス部門のIFRSに基づかない売上高を、2010年の98億7000万ドルより10〜14%増加すると予測した。

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