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» 2011年03月16日 08時00分 UPDATE

東北地方太平洋沖地震からの復興 ── リスク管理、危機管理、そして復旧:第3回 震災におけるメンタルヘルスとボランティア (1/3)

東北地方太平洋沖地震の危機に直面し、これから事業継続・復旧対応を進める企業の一助になればとITmedia エンタープライズ編集部では危機管理の専門家に連載をお願いした。今回は、震災時に必要となる心のケアとボランティアのあり方をまとめた。

[戸村智憲,ITmedia]

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 2011年3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震において、北海道から関東全域にわたる広範囲で被災された方々のご無事とともに、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

 今回の震災では、地震と火災だけでなく、検潮所の観測計を超える大津波がさらに被害を甚大にした。地震では難を逃れても、多くの方々が後から来た大津波に襲われた。中には、孫を先に逃がすことに力を注いだ祖父・祖母が、孫の目の前で流されてしまうという惨状も報道されている。心が苦しく締め付けられる。

 また、難を逃れたものの、お金には代えられない大切な家族や、家・家財・仕事の道具など、すべてを失った方々がいらっしゃる。子どもは子どもなりに、また、大人は大人なりに、その心の傷の深さはわれわれの想像を遥かに超える。

 そのような惨状にあって、人は緊張の糸が張り詰めているものだ。しかし、危機後の小康状態、あるいはある程度、安全や食糧が確保され、少しわれに返ることができ始めると、心のケアが必要となってくる。

 過去の災害の例からも、気丈にふるまって大人に笑顔を見せ始めてくれる子どもが、実は大きな心の傷を負っていたとの調査がある。うつ病・PTSD(外傷後ストレス障害)・心因性の各種疾患など、復興に必要なのは、建物の再建だけでない。「心の復興」こそ大切なのだ。

 心の復興は、往々にして後回しにされがちだ。被災を免れたほかの地域の人たちがこの震災を忘れたり、被害・問題が風化したりするころに、心のケアは依然として救援信号を送っている。それゆえ、情報発信力のあるメディアは、この震災や心の痛みを風化させてはならない。情報発信によって被災された方々の心の支えとなれるよう努めたいところだ。

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