日本で収集するサイバー攻撃情報を活用、ALSIがWebフィルタリングソフト新版を披露

アルプス システム インテグレーションは、Webフィルタリングソフト「InterSafe WebFilter」の最新版を7月に発売する。

» 2012年06月19日 19時28分 公開
[ITmedia]

アルプス システム インテグレーション(ALSI)は、Webフィルタリングソフトの最新版「InterSafe WebFilter Ver.8.0」を7月12日に発売するのを前に、同製品の新機能を発表した。国内セキュリティ機関との連携で標的型攻撃対策を強化したのが特徴という。

 最新版は不正プログラムの感染を阻止する「入口対策」と、万が一感染した場合の情報漏えいを阻止する「出口対策」と単一の製品で実現。入口対策では「ドライブ バイ ダウンロード」と呼ばれる不正サイトからコンピュータに不正プログラムを送り込む手法に対して、独自の不正サイトデータベースを新たに提供する。このデータベースは1日に3回以上更新していくといい、ユーザーが不正サイトに誘導させるのを遮断できるようにする。

 出口対策では新たにセキュアブレインと情報通信研究機構(NICT)を連携する。両機関からから攻撃指令サーバに関する情報提供を受け、この情報を基に不正プログラムに感染したコンピュータから攻撃指令サーバへの通信をInterSafe WebFilterで検知し、遮断するという。

標的型攻撃対策では国内セキュリティ機関が収集している最新情報を製品に随時反映させる

 最新版ではこのほかに、Webサイトデータベースのカテゴリーを現在の77種類から141種類に増やす。QAサイトやライブ動画といった利用が拡大しているWebサイトのカテゴリーを追加し、企業などの管理者が社内のWebサイト利用をきめ細かく管理できるようにする。またフィルタリング処理のプロセスも改善し、処理性能を従来の約3倍に向上させたとしている。

 セキュリティソリューション部 ネットワークプロダクト課の竹内直人課長は、新製品について「多様化する標的型攻撃への対応と、適切なWebアクセス管理やパフォーマンスの両立を求めるユーザーに応えた」と話した。

 セキュアブレイン 執行役員兼最高技術責任者の星澤裕二氏は、「標的型攻撃では不正プログラムに感染させるために巧妙なメールで相手をだますなど技術的な対策が難しい面があり、対策を何層にも講じて備えることが重要。精度の高い攻撃関連情報の提供を通じてユーザーを保護していきたい」としている。

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