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» 2012年07月31日 16時33分 UPDATE

“ウイルスバスターだけじゃない” トレンドマイクロがコンシューマー事業で新展開

トレンドマイクロは、クラウドサービスなどを中核とした「ソリューション型ビジネス」をコンシューマー市場で展開する。2016年に売上高を650億円規模に増やす計画を掲げている。

[國谷武史,ITmedia]

 トレンドマイクロは7月31日、コンシューマー市場でソリューション型商材の展開を柱とする新たな事業戦略を発表した。海外市場を含めた総売上高を2014年に550億円超に、2016年に650億円に引き上げる計画を明らかにしている。

 この日会見した取締役副社長 グローバルコンシューマビジネス担当の大三川彰彦氏は、「デバイスやデータ、プライバシー、ファミリー(家族)を包括的に保護することで、消費者が安心してデジタルライフを楽しむことができる支援サービスを提供していきたい」と表明。

tktm01.jpg 新戦略で掲げたビジョン

 これに合わせて製品開発体制を、ウイルス対策を中心とする「インターネットセキュリティ」と「モバイル」、「ホーム&データマネジメント」の総勢100人規模の組織に再編。販売やマーケティングチームも統合し、事業責任者として執行役 ホーム&データマネジメント 製品企画・開発 統括部長の吉田健史氏が就任した。吉田氏は、「セキュリティは難しいというイメージが根強くあるが、これを簡単なものにしてきたい」と抱負を述べた。

tktm03.jpg 製品・サービスのロードマップ

 製品・サービス面では既にモバイル端末向けのウイルスバスターやオンラインストレージサービス、パスワード管理ツール、偽セキュリティソフトや不正請求の対策サービスなどを展開する。これらに加え、2013年から写真管理サービスやモバイル向けのデータバックアップサービス、認証サービスなどを提供する計画。機器メーカーや通信事業者、オンラインサービス事業者などとの協業体制を拡大して、新規商材の開発や市場展開も加速させる方針だ。

 また海外市場でもコンシューマービジネスの拡大を狙い、新興国市場ではモバイル向けを中心としたセキュリティソフトやサービス、欧州・米国市場ではパートナーと協業によるセキュリティサービス、日本ではウイルスバスター事業の維持と新規ビジネスの創出に取り組む。

tktm04.jpg 戦略発表する大三川氏

 大三川氏は、新戦略を展開する背景にコンシューマー市場におけるスマートフォンなどのスマートデバイスやクラウドサービスの急速な普及、それに伴うオンライン詐欺など新たなセキュリティ脅威の拡大やデータ保護の必要性の高まりを挙げた。同社のコンシューマービジネスではこれまでPCセキュリティを焦点にしてきたといい、市場環境の変化で新たなセキュリティソリューションが求められているという。

 「“トレンドマイクロといえばウイルスバスターの会社”と認知されてきたが、実はそれだけではない。約25年にわたってセキュリティビジネスに取り組んできた経験を生かし、“トレンドマイクロに任せれば安心”と感じてもらえるようにしたい」と大三川氏は話す。

 同社の2011年売上高は顧客別では法人が約6割、コンシューマーが約4割を占め、地域別では約6割を日本が占めているという。新戦略では海外市場を中心にコンシューマービジネスを拡大させることで、全社売上のさらなる拡大を狙う。

tktm05.jpg 吉田氏によるデモ。デジカメを家庭の機器につなぐと写真がクラウド上で自動的に共有され、テレビですぐに表示できるなどの様子を実演した。こうしたサービスはAppleやGoogle、Microsoftなど多くのベンダーが提供しているが、同社は「デバイスやOSといった制約がない使い勝手の良さをユーザーに訴求したい」(吉田氏)という

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