サーバのディスクI/Oを改善する新機能、日本HPが発売

ProLiantサーバのアレイコントローラを機能拡張させ、SSDをキャッシュ領域として利用できるようにする。

» 2013年03月21日 14時46分 公開
[ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは3月21日、サーバのディスクI/Oを改善する新機能「HP Smartキャッシュ」を発表した。同社の「HP ProLiant サーバー Generation 8」のアレイコントローラの機能を拡張してSSDをキャッシュ領域として利用できるようにするもの。このためのライセンスを同日に発売した。

 HP Smartキャッシュ機能は、独自のアルゴリズムを用いてデータのアクセス頻度や関連性などを分析し、利用頻度の高いデータをSSDにキャッシュする。同社が株式取引での「TPC-E」というオンラントランザクション処理のモデルを使って検証したところ、約3.5倍の性能の向上を確認したという。

HP Smartキャッシュの概要

 HP SmartアレイP400以上のアレイコントローラのファームウェアを更新することで利用できる。キャッシュ領域は最大2テラバイト(32個のSATA/SAS SSD)で、ユーザーが容量を柔軟に変更できる。

 会見したインダストリスタンダードサーバー・ネットワーク製品本部長の宮本義敬氏によれば、2012年後半からビッグデータ分析やサービスプロバイダでのI/O高速化ニーズが高まり、フラッシュデバイスやI/Oアクセラレータ製品の販売が急増しているという。

 またインダストリスタンダードサーバー製品企画部長の中井大士氏は、「SSDを多用するというアプローチでは多額のコストを伴うため、部分的にSSDを活用することで追加投資を抑えながら性能を改善するソリューションとして提供する」と説明した。

管理コンソールから機能を有効化できる

 HP Smartキャッシュのライセンス価格は1サーバあたり3万450円。同社は2013年後半にPCI直結のフラッシュストレージやSAN環境でHP Smartキャッシュを利用できる製品をリリースするという。

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